野口健氏のゴミ拾い登山@greenwash

野口健12日の筑紫哲也NEWS23で、登山家野口健氏のヒマラヤゴミ拾いを特集していた。広大な雪面からゴミを掘りあてる。不思議だ。なぜゴミをピンポイントで発見できるんだろう。
たかがゴミのために超ハイテク機器でも持っていったのか? 野口氏はマナスルは初めての筈だ。現地ガイドが予め知っていて教えた? 分かっているなら、その時自分でゴミ拾いすればいいじゃないか。テレビ中継用のパフォーマンスなのか?
大体、雪深く埋まったゴミを苦労して探して拾い上げることにおよそ何の意味も見出せない。遺体発見作業じゃあるまいに。
マナスルは半世紀前、日本人隊が初登頂したため、Japanese Mountainと呼ばれているという。
現地の長老が、山に捨てられたゴミはやがて氷河で運ばれ、町に流れて来るからゴミ拾いするのは好ましいという。長老に語らせるといかにももっともらしく、「神聖な山(偉大な自然)を汚してしまった文明人(日本人)」という構図が出来てしまう。
しかし、現地の人が高山の雪に埋もれたゴミなんかを本気で関心持っているとは思えない。量で言えば、集落周辺にあるゴミの方がはるかに多いだろう。神聖な山が汚されるのなら登山を受け入れなければよいが、毎年猛烈な登山ラッシュで外貨はちゃっかり稼いでいる。
野口氏はエベレスト清掃登山を行い、「世界の最高峰エベレストを美しく蘇らせることが、アジア全体の環境に対する意識改革に繋がれば」と語っているが、もうエベレストなんてとっくに神聖じゃなくなっている。
けれど、イメージ・シンボルとしては有効で、コスモ石油ロゴマークだらけの野口氏の服装によく現れている。プロの登山家がスポンサーなしでやっていけないことくらい分かるけれど、この石油会社のHPは環境保護団体のHPかと錯覚させられるほど「エコ」で一杯だ。「排出権、日本が最大の買い手・世銀調査」でも分かるように今の日本の企業はインチキ排出権獲得に血眼になっている。
富士山清掃にしても、不法投棄を促すような家電リサイクル法とい名分を利用した天下り法人促進キャンペーンのようにしか見えない。大体、富士山はゴミがなくても世界自然遺産の価値などない
わずかなゴミの回収で背景の動機を隠す効果がはるかに大きければ、そりゃスポンサーになるだろう。
この類の企業活動を英語ではgreenwashと呼ばれる。うわべでごまかすという意味のwhitewashから揶揄を込めて作られた造語だ。洗脳という意味のbrainwashともかけられているのだろう。日本では、誤用されてか、環境に優しいを謳った「グリーンウォッシュ」という石鹸・洗剤名に使われているようだが。
一番悪名高いのはBP(British Petroleum)がBeyond Petroleum(脱石油)に変えるなどというキャンペーンをして反発を買っている。
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