アナーキーダム

戦場ヶ原livedoor ニュース:足羽川ダム建設:池田町が受け入れ/福井 足羽川ダム、多目的ダムの予定をより単純な治水専用ダム(穴あきダム)に変更されたが、事業費は却って増えている。
足羽川ダムのHPにはご愛嬌なのかまだ多目的ダムの痕跡が残っている。
ところが、上水道貯水目的は福井市が「不要」、渇水用の貯水もこれまで困ったことがないとのことで、折からのダム不要論からか、じゃあ発電もやめて簡便な治水専用ダムにしようということになったようだ。
ところが、2年前の福井豪雨で、想定外の豪雨に対処するために付近の河川を結ぶ導水トンネルを当初の予定の1本から2本にしたため、結局事業費が差し引きで微増したのだという。(う、うまくできている?)
けれど、導水2本必要の理由というのが、流水などで1本が詰まった場合に備えるというのだけれど、よく分からない。それは福井豪雨に限らずとも詰まるリスクあったんじゃなかろうか。
一番失望なのは、このダム普段は水が貯まらないこと。
治水専用ダムの特徴によると、穴あきダムは、ダム下部に放水穴があるため、土砂を貯めない。つまり、普段はダムは水をコントロールしないというアナーキーなダムだ。
こんなダム本当に必要なのかという議論はさておき、話はぐっとアナーキーになるが、↑の写真は奥日光・戦場ヶ原。ここは男体山の噴火で堰き止められた自然ダム湖だったが、土砂が堆積して湿原化した。下には泥炭が毎年1㎜という鈍い速度で堆積しているようだ。
しかし、炭素の保蔵庫としてのダムという観点なら、毎年1㎜というのはなかなかのもんだと思う。高原ではないから泥炭が貯まらないということはない。ダムは土砂が堆積するからムダなどと言わず、多目的ダムにして水力発電しつつ炭素貯蓄に励んだ方がよっぽどいいように思う。少なくとも、二酸化炭素を液化して深海や油層に放置するよりもよっぽどややこしくない。
どうせ過疎の村がなくなるのなら、延々と炭素を貯め続けるダムの方が土地利用としてまだましだろう。
世界全体の二酸化炭素排出量から見れば、微々たる炭素貯蓄には違いないが、大物は人工テチス海にでも任せて、少しでもましなことをすべきだろう。
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