「戦争放棄は天皇が発案」@報ステ

テレビ朝日報道ステーション」が大見得を切って、「昭和天皇はまだ憲法論議が始まる前の玉音放送を行って1ヵ月後には戦争放棄を主張していた」と「スクープ」していた。(詳細はasahi.com)
こっちの「スクープ」は便乗型贋物スクープでしょう。天皇とニューヨークタイムス、UPI記者との質問回答を記した宮内庁の極秘文書を入手したというが、そもそもマッカーサーとの歴史的会見の前に昭和天皇に謁見したアメリカの記者は、ニューヨークタイムスに「恒久平和は武器によって解決されない。諸国民の協調で解決される」と報道し、打ち返しで日本の新聞にも載っていたのだから何がスクープなのか。これは都合の良い蒸し返し的こじつけだろう。
昭和天皇の言葉がベースになって平和憲法が誕生したなんて、ガイシュツの記事があるのに今頃どうして言えるのか。昭和天皇は「一方的戦争放棄」なんて言っておられない。
平和主義を匂わすことで、GHQとバーターで命乞いし、GHQが利用したとする説があるのかもしれないが、もし、そうなら、とっくに研究されている筈だと思うし、むしろ天皇を前面に押し出して憲法草案を作った筈だ。