ツポレフTu-154Mの謎

さなえさんのコメント「ロシアの飛行機は怖くなかったですか?」@カムチャツカも猛暑で停電もあった 怖くはなかったが、成田―ペトロパブロフスクを往復したウラジオストク航空のチャーター便、ツポレフTu-154Mはかなり謎めいている。降機する時は、キャビン後部の人から先に降りなければならないらしい。
目的地に到着して降りようとすると、機内放送で「バランスを保つため後部キャビンのお客様から降りていただきます」とロシア語と英語でアナウンスされる。なぜか日本語バージョンはなし。
TU-154はキャビン中央にデッキがあって前部と後部が分けられており、乗降ドアもある。
バランスを保つって、何のバランス?
考えられることとしたら、機体のバランスしか思いつかない。
もし、前部の乗客が先に降りたら、機体が尻餅つく?
IL62Mそう言えば、同じロシア製の長距離用旅客機イリューシンIL-62Mはメインランディングギアよりもかなり後ろの垂直尾翼近く付近に補助ギアが出る。車輪1個だけで、実際に見たことあるが、着陸時ではなく、空港内をタキシングしてフィンガーデッキに向かう時にするすると出て来る。何か尻尾みたいだ。
この飛行機エンジン4基とも後尾に付いているリアジェットだから、滑走している時はともかく、バランスが後部に偏り、念のために付けているらしい。
自転車が低速度の時の方が転倒し易いのと同じ理屈でか、ゆっくりタキシングする時は、バランスが崩れ易いということか。リアジェットじゃないけれど、貨物輸送機のIL-76にも尻尾が付いている。
要するにロシアの飛行機はあまり洗練されていないということか。
TU154Mで、当のTU-154Mだが、この機もエンジン3基とも後部配置で、同様に、機体の重心が後部に偏るらしい。尻尾は付いていない。イリューシンとは設計思想が違うのだろうか。ただ、写真(下)を拡大して見て分かったけれど、搭乗前の駐機中は後部に梯子のようなものが掛けられている。あれで機体を支えているのだろうか。
というわけで、つっかえ棒ならぬつっかえ梯子を付ける暇ない降機時は、後部キャビンの人から降りてもらうということなのだろうか。
ちなみに飛行中の機体は、水平飛行中でもわずかに上向いているので、重心がわずかに後部寄りなのは、無理に機首を上げなくてもいい分、却って好都合なのかもしれない。そう言えば、この飛行機、離陸時は、そんなに機首を上げず、離陸角度も緩やかで、自然にフワリと離陸する感じだ。どっちが合理的なのやら、悩ましいところだ。とにかくユニークではある。
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