サウンドバイトされたSoundbite

大西 宏のマーケティング・エッセンス:5年以内にはGoogleは政治家発言の真偽を判定をするらしい「政治家のサウンドバイト(小泉さんのように、短く語り報道で利用しやすくする手法)が生まれたけれど、」サウンドバイトの意味が真逆に解釈されている。大西さんだけの個人的思い違いと思いきや、なんと、はてなキーワードでも「サウンド・バイト」が誤解されて解説されている。レーガン時代のアメリカで確立されたプロパガンダ手法。8秒間の間にわかりやすく刺激的な言葉を並べ、観衆の思考を停止させる。2005年の総選挙で小泉首相が使用した。
おいおい。
検索すると、こちらのサイトの経済ジャーナリスト河原雄三氏も「短いフレーズで主張を繰り返しアピールするサウンドバイトという手法で「改革の小泉」のイメージづくりに成功したなんて完全誤用されておられる。
WikepediaのSoundbiteには、
In film and broadcasting, a soundbite (or soundbyte) is a very short piece of footage taken from a longer speech or an interview in which someone with authority or the average "man on the street" says something which is considered by those who edit the speech or interview to be the most important point. As the context of what is being said is missing, the insertion of soundbites into news broadcasts or documentaries is open to manipulation and thus requires a very high degree of journalistic ethics. Politicians of the new generation are carefully coached by their spin doctors to produce on-demand soundbites which are clear and to the point.
と、メディア側が、インタビューされるなどした権威者やフツーの人々の意見の一部を断片化して伝え、趣旨と異なるように伝えてしまう現象のことだ。つまり、メディア側のネガティブな側面を言い表した言葉だ。(ちなみに、日本語版は「編集中」とある。恐らく、解釈に混乱が起きてしまったからと推察される)。
ところが、なぜか横文字がカタカナに変換されると、意味が逆転し、政治家などが意図的に短い受け狙いの言葉をメディア戦略として流すような意味に捉えられてしまっている。これは恐らく英語版Wikiにあるように、spin doctorが対抗策として作るon-demand soundbitesの方にいつの間にか意味が逆流したと思われる。
なぜなんだろう、と思うに、日本ではマスメディアが主導権を握っており、その担い手たちが自分たちにネガティブな言葉を、恐らく無意識的に脳内変換して、自ら気付かず真逆に解釈してしまうからでないだろうか。
ちなみにはてなの解説は、どちらかと言えばワンフレーズポリティクスorワンセンテンス・ポリティクスに近く、混同が起き易くなったのかもしれない。ワンフレーズポリティクスはどうも和製英語らしくぐぐっても、ヒットするのは日本人が書いたものか、日本にかかわる記事ばかりだ。
つまり、soundbiteは日本のマスメディアによってサウンドバイトされたというオチ付きだ。
へえぇ〜ならClick⇒人気blogランキングブログランキング・にほんブログ村へ