大山阿夫利神社

ooyama大山阿夫利神社・本社に日曜登った。ケーブルカーで行ける下社は豪奢な社なのだけれど、大山頂上(1251.7m)付近に建つ本社は簡素だ。写真は本当の頂上に建つ奥の院
伊勢原駅からケーブル駅へ向かうと、真正面に大山が晴れ渡った空にくっきりとそびえ,
見下ろしている。高い。あんな高い所まで登るのかと思うと自信が揺らぐ。
しかし、山間に入るにつれて、大山はいったん姿を消す。消えてくれなかったら、大変だ。本当にバカ高い山ということになる。
ケーブルの上の駅は標高670mくらいだから登る高度差は580mだ。ただし、バス停からケーブル駅までの門前街の石段通りも約100m登らねばならずトータル680mだ。この秋、既に標高差1000mクリアしているのでなんてことない筈だ。だけど、地図を見ていると、標高線が密集していてかなり急できつそうだ。
下社の脇に今にも崩れ落ちそうな恐ろしく急な石段がある。120段くらいあった。昇り終えたところで、ちょうど杖になりそうな杉の枝が刈って置いてあったので拝借する。適度に曲がり、しなってくれるので市販の杖より使い心地がいい。
そこからは予想通り、延々と急坂が続く。実際、頂上までほとんど平坦ぽい所はなかった。白髪だらけの年配のおばさんが「汗が涙に変わりそう」と苦しそうに登っている。なんか名言だ。人間、苦しい時に名言を吐くものだと妙に感心する。
石碑に八丁目と書いてあったところで、下山して来た人に「頂上は二十八丁目だよ」と教えられ、おばさんの顔は絶望感に曇る。もう一人の下山者から「山歩きに慣れていない人はヤビツ峠から登るんだよ。あそこからだと楽なんだよ」。今更言われても慰めにもならんけれど。
確かにヤビツ峠は標高760mなので下社より高く、バスでヤビツから登った方が高度差も小さい上、急坂も少ない。
だけど、やっぱりこっちが表参道だ。断固ここから登らねばならない。おばさんもめげずに頑張っている。高度計付ウォッチ持参だったので「もう標高1000m過ぎましたよ。もう半分過ぎましたよ」と慰めなのか、励ましなのか、あるいは絶望をさらに深める結果になったのか、分からないが教えてあげる。
その後、おばさんは後方に姿を消し、せこせこ登っているうちに1時間40分後に頂上到着。かなりのんびりペースだったので標準タイムの1時間半には届かず。ま、いいか。
朝方、くっきり見えていた富士はとうに雲に隠れている。もうちょっと早起きしていれば写真撮れたんだが。もう昼を過ぎていたが、霜柱が解けて地面はぐちゃぐちゃ。よく見ると、まだ解けてない霜柱もある。もう年末だというのに下の方には紅葉が残っていて結構綺麗だ。寒いながらも実際は温かくなっている。
それにしても本社の簡素なことよ。普通、下社が本社で、本社か奥の院となるはずなんだろうけれど、こちらでは奥の院のすぐ近くの食堂の隣にあるのが本社らしい。やはり山そのものが神様なんだろうから、簡素であろうが本社は頂上ということなんだろう。
その食堂でおしるこ頼んだら、コンビニで売っているカップおしるこだった。300円。下社の店には「手作りおしるこ」があったので、もうちょっと我慢すべきだったか。
下山する段になって、ふとあのおばさんのことを思い出す。もう頂上についているはずだが、姿が見えない。参拝してさっさと別ルートで降りるにしてもすれ違うはずだ。あきらめて途中の分岐点からヤビツ側に降りたのだろうか。
下山途中、葉が落ちてスケスケになった林の中に幽かな音がした。見ると、黒い物体がすごい勢いで直進している。イノシシだ。シカはこの前、出会って美しかったが、イノシシは衝突されるとやばい。思わず適度な大きさの石を拾い上げ、戦闘体勢で下山。突き飛ばされて悶絶するか、頭カチ割って下界のイノシシ料理店に売って稼ぐか、どっちかだ、と思っているうちに無事下山。登る時気づかなかったが、タヌキも頻繁に出没するらしく、「タヌキ注意」という看板があった。
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