蘇るバブルと山口組東京進出

mitsubishijisho地球温暖化でお馴染みのホッケースティック・グラフではない。不動産株の代表的銘柄、三菱地所の過去14年間の株価チャートだ。バブル懐疑派は、このグラフを見てどう反応するのだろうか。
三菱地所のバブル期の最高値は1987年4月の3520円だったが、今はとっくにバブル高値を抜き、つい先日4000円を突破、史上最高値を更新し続けている状態だ。
注目すべきは、三菱地所の株価の前回のピークが1987年4月で、バブルのピークよりまだ2年余り早かったことだ。単純に推測すると2009年ぐらいまでは地価も株も上がることになる。
知人の都内マンションには、「高値で買います」というチラシがたくさん入り、不動産業の課長クラスが訪問して名刺を置いて帰るという。ちょうど1986、87年と同じ風景が再現されているという。既に売り惜しみでいい物件は出てこなくなっているようだ。
あの時もまず都心一等地から始まった。それが都内、神奈川田園都市地帯と郊外高級住宅地に波及し、最終的には地方の小都市まで地価が上がった。当時2000万円程度だった郊外のマンション価格がわずか1年で7000万円に跳ね上がった。
今度は疲弊しきった地方の地価が上がる訳ない、格差社会で上がる所は上がり、下がる所はますます下がり続けるという見方があるが、いったん暴走すると理屈も何も無関係に上がる可能性もある。千葉県の鄙びた観光地の小さなホテルを1億円で買収という話が付きかける寸前に先方は2億円に吊り上げて来て唖然としたという話も聞いた。
そう言えば、暴力団山口組の東京進出に伴う抗争も都内の地価上昇が背景にあるように思える。こんな美味しい機会を放って置く分けないし。
大体、いざなぎ景気を超えているというのにまだ日銀金利がわずか0.5%に上がったばかりというのが異常だ。山勘で言えば、3年くらい利上げが遅れているような気がする。株価が急騰した2003年夏ごろには量的緩和の解除をしておくべきだったろう。そうすれば、今頃金利は1.5〜2.0%ぐらいになっていなければならなかったはずだ。
どうも政府は国の借金を資産インフレで返そうという目論見のようだ。消費財のインフレは起きないなら、資産インフレをしてしまえということだろうか。国債金利負担増などこの低金利ではないも同然だし。
Clickで救えるblogがある⇒人気blogランキングにほんブログ村 経済ブログへ