新興国を抱え込んだユーロの強さ

euroユーロが強いのはなぜだろう。Espresso Diary@信州松本:欧州ブランドは高値の華に。によると、「ユーロ圏諸国の財務相20日、通貨ユーロが米ドルに対し約2年ぶり高値に上昇するなか、域内経済は十分強く、通貨高に伴う影響に耐え得るとの認識を示した」とのことだが、それは台頭する東欧諸国などの新興成長勢力を域内に抱えているからだろう。
ユーロ導入時1999年の主要加盟国の実質経済成長率(2005年)は、オーストリア1.9%、ベルギー1.5%、フィンランド2.2%、フランス1.4%、ドイツ0.9%、アイルランド4.7%、イタリア0.1% 、オランダ1.1%、ポルトガル0.3%、スペイン3.4%だ。コア加盟国のドイツ、フランス、イタリアは特に低い。
対してその後加盟したギリシア3.7%、スロベニア3.9%、ユーロ導入前段階のERM-IIを導入している主な国はスロバキア5.5%、エストニア9.6%、ラトビア10.2%、リトアニア7.5%とおおむね高成長だ。
更に将来的に無条件でユーロを導入する義務を負っているポーランド3.2%、ハンガリー4.1%、チェコ6.0%、ルーマニア4.5%、ブルガリア5.5%で、いずれもかなりの成長率だ。
言い換えれば、ユーロは東欧新興成長国を中に抱えているわけで、これらの国々は今後も成長が予想されるのでユーロが強くなっているということになりはしないか。
とすると、ユーロが買われているのはBRICs金融商品を買うのと同じ感覚で、実質東欧への投資だろうか。
しかも、基本的にヨーロッパの文化的基礎があり、アジア通貨危機とかチャイナ・リスクのような極端なリスクもなく、政治的にも比較的安定しているので安全装置付きハイリターン投資と言える。域内に第三世界を抱え、しかもそこには文化的インフラが整っているとなると強いのも頷ける。
で、日本はどうすれば・・・・。
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