日本政府の一夜漬け温暖化対策「提唱」

温暖化ガスの世界目標、50年までに半減・サミットで政府提案へ 日本政府は2050年までに、気候変動の原因となる温暖化ガスの排出量を世界全体で現状から半減させる新たな目標を6月の主要国首脳会議(ハイリゲンダム・サミット)で提案する方向で調整に入った。1997年に京都議定書を採択して以降、温暖化ガスの具体的な削減目標を日本が提唱するのは初めて。 学生の一夜漬けレポート提出じゃあるまいし。
つい4日発表された、2050年までに200年に比べ二酸化炭素排出を半減する必要があると指摘したIPCCのWorking Group IIIの報告書の丸写しだろう。初めてというにはあまりに安直というか、体裁だけなのは明々白々だろう。「提唱」と言うには、なんらかの独自案が入っていないと恥ずかしくて言える物じゃない。
なぜ「初めて」一夜漬け勉強しているかと言えば、ポスト京都議定書論議されるのに京都議定書のホスト国が「何にも提唱しない訳にもいかんだろう」という国際的世間体の問題以外ないわけで、誰かの鶴の一声で押っ取り刀で始めたことは目に浮かぶ。これで「国際貢献」とはいかにも情けない。
大体、EUの目標にしても実はおためごかしだし、IPCC報告も実際にはEUのおためごかしから一歩も抜け出ていない。相変わらず、排出権取引だの風力発電だのバイオ燃料だのといったことを羅列しているだけで新味は全くなかった。半減以下にしなければ温暖化が食い止められないことはとっくの昔から分かっていた。
それを丸写ししてまさか「世界で一番ラディカルな温暖化対策提唱」なんて国内だけで盛り上げて参院選対策に利用するのだけはやめてほしい。
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