sustainable recession(持続可能な不況)

sustainable growth(持続可能な成長)のようなsustainable〜〜という言葉が流通して30年はなるだろうか。「サステナブル」は「環境に優しい」に並んで環境大標語になってしまった。しかしsustainable recession(持続可能な不況)なんて言葉は誰も言わない。
ググって見ても「sustainable recession」は数件で、sustainable recessionという概念は事実上まだ世界に存在していないのも同然だ。「持続可能な不況」に至っては皆無。
景気後退は忌むべきものとして忌避され、その代わりに導入されたのがサステナブルという産業や消費に逃げ口上を与える概念だ。この言葉が生まれて以来、いまだかつて持続可能な成長など行われたためしがない。当然だろう。これは基本的に隠れ蓑なのだから。
世界は今、同時好況なのだという。地球温暖化問題に直面して世界の成長が減速するなどという恐れは皆無のようだ。資源枯渇が叫ばれている時にロシア、ブラジルなどの資源大国は大好況で持続無視の高度成長だ。
そして、誰もそれを不思議とも、おかしいとも思わず、むしろ両国に積極投資している。まるでテレビニュースでキャスターが「さて次は○○です」と言った途端、これまでのニュースをいとも簡単に忘れてしまうように忘れられてしまう。
[京都議定書]目標達成困難で追加対策 国が中間素案公表を読んでも、その対策というのは、
住宅の断熱性能向上や、金融措置による家庭用省エネ機器の導入促進
など需要喚起のことばかりだ。もうこんなの、そもそも使うのやめようなんてこと一つもない。
例えば、成長率マイナス0.5%目標なんて参議院選挙のマニフェストに書かれたら、いったいどういう反応が起きるのだろうか。意外とそっぽを向かれないかもしれない。みんなで貧乏になれば怖くない、なんてキャッチコピーが添えられていたら最高かもしれない。
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