日米金利差縮小で円安も日本株反発も限定的か

ロンドン株17日 205.3ポイント高(3.5%上昇)で終了
米国株、大幅反発・ダウ233ドル高
NY円、5日ぶり反落・1ドル=114円台に
問題は月曜日の日本株だが、恐らく反発するだろうが限定的のような気がする。
一時1ドル=111円台に突入した為替も、現在は114円台の円安に反発したが、急反転というほどではなかった。理屈から考えれば、日米金利差が0.5%縮小したのだからむしろ円高に作用するはずだ。あくまで急激な円高に対する揺り戻しといった風情だ。円キャリー取引も、金利差縮小で妙味が薄れるので来週に乱高下して一時的に120円近くまで戻すかもしれないが、それ以上はもうない気がする。
その後落ち着けば、これまでの緩やかな円安とは逆に、今度は緩やかな円高基調になる可能性がある。緩やかなのは何も円安の時だけではもちろんない。
となると、日本株は派手に下げたけれど欧米並みの反発はなさげだ。
英国FTは3.5%上げ、NYダウは1.8%上げ。NYの場合、前々日の引け際にかなり戻していたので、実質FTと同じくらいの回復だろう。
日経平均は欧米よりも更に激しく下げていたので5%くらい反発して1万6000円台回復してもいいはずだが、為替取引のダメージが大きく、円安も限定的と考えると、そこまで上がりそうになさそう。良くて欧米並みの3.5%上げとしても1万5800円台か。一時的にそれくらい上がる可能性はあるけれど、結局取り合えず1万5500円回復どまりで終わりそうな気もする。
こうなったのも、諸悪の根源は日銀の金利上げ渋りに尽きる。あまりにも円安政策による景気回復に固執し、利上げが1周遅れになってしまった。その間にゆっくりゆっくり円キャリバブルが膨らみ、一気に破裂してしまった。1980年代後半のバブルは国内向きバブルだったが、違いは今回は外向きバブルだったということだろう。アジア株もしばらく低迷するかもしれない。
日銀はFRBに先越されたためにますます今月の利上げの可能性は遠のいた。さっさと参院選前の春に上げておけば、日本はまだこれほど被害を蒙ることはなかったのに。
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