地球温暖化=生態系インフレーション理論

[北極海]氷の面積が減少…観測史上最小にのニュースを受けて地球温暖化取材でスイス出張中のテレ朝「報道ステーション」の古舘伊知郎さんは20日の放送で、来年には消えているであろう氷河に立ち、自身の行いまで含めて応報だと、少しおセンチに「地球が発熱している」などと言っていた。そこまで言うなら是非、為替や株、商品相場に世界が現を抜かしている現実にも触れて欲しいと思う。地球温暖化と世界を覆う過剰流動性は双子の兄弟のようなものなのだから。
本日も日銀は連日の資金供給し、株価は上昇したが、資金供給でマネーがだぶつく過剰流動性は通貨膨張(インフレーション)を引き起こす。
生態系の場合、地表での炭素流通量は化石燃料の燃焼で産業革命以来、右肩上がりで激増している。大気中の二酸化炭素濃度の上昇とは金余りならぬ炭素余りということになる。
その結果、二つのインフレが発生した。
一つは、大気膨張(インフレーション)だ。気温が上昇するということは、大気が膨張するということだ。ま、これは熱気球がどうして空に浮かぶのかを考えれば誰でも分かることだろう。もう一つは、海面上昇。これは海水膨張(インフレーション)だ。氷河が溶けて云々というのは言わば大気膨張の副産物だ。
例えれば、日常生活に直接影響する気温上昇は消費者物価の上昇、間接的に影響する海面上昇は資産インフレだったりする。
過剰流動性により、経済も活性化し、森林や、森林でなくとも遊休地が開発されたりする。地球温暖化により、穀物の単位あたりの収量が増えたり、農業に適さなかった寒冷地に生態系が広がるという効果もある。ま、その前に古い家とかが地上げで取り壊されるのと同じように、森林が枯れたり、砂漠化も起きるわけだが。
自然生態系もグローバル経済も、およそこの世で起きる現象というのは、基本的に類同性があり、似たようなことが起きる。
唯一の違いは、経済の場合、インフレ懸念が起きると利上げとか公開市場操作で通貨流通量を吸収できる点だが、こと生態系のインフレーションに関しては今のところ中央銀行に相当するものは存在しない。京都議定書のようなものじゃお話にならないだろう。
おかげで炭素流通量は今後も確実に増え続け、生態系インフレは続きそうだ。
しかし、この生態系インフレは確実に経済インフレとリンクし、のっぴきならない自体もう目の前にある。中央銀行が目先の市場安定、物価安定のためだけに政策を行うのはもう牧歌的過ぎるほど牧歌的だ。
近い将来、人々は気象ニュースを金融ニュースを見るのと同じような目で見ることになるだろう。日経平均の上げ下げに一喜一憂するのと同じ態度で今日の最高気温平年比何度高とかに一喜一憂するような日が。
山形の最高気温は70年余り記録が破られなかったが、熊谷市多治見市の40.9度は今年とは言わず、もう数年内にいとも簡単に記録更新されるだろう。
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