バチカン世界初のカーボンニュートラル国?

Vatican seeks to be carbon neutral(Herald Tribune) This summer the cardinals at the Vatican accepted an unusual donation from a Hungarian start-up called Klimafa: The company said it would plant trees to restore an ancient forest on a denuded island by the Tisza River to offset the Vatican's carbon emissions.
The young trees, on a 15-hectare, or 37-acre, tract of land that will be renamed the Vatican Climate Forest, will in theory absorb as much carbon dioxide as the Vatican makes through its various activities in 2007: driving cars, heating offices, lighting St. Peter's Basilica at night.
In so doing, the Vatican announced, it would become the world's first carbon-neutral state.

バチカン市国が世界初のカーボンニュートラルを達成するという。カトリックの総本山がツェルマット化かよ。
↑の訳
今夏、バチカン枢機卿達はハンガリーの新興企業クリマファからの異例の寄贈を受け入れた。同社はティツァ川にある裸地に植林し、かつて樹林に覆われた島の森林を蘇らせてバチカンから排出される二酸化炭素を相殺させるのだという。
バチカン気候林と命名される15ヘクタールの区画に植えられる若木は、理論的にバチカンが2007年に排出する様々な排出源、自動車、事務所の暖房、夜の聖堂の照明などからの排出と同量の二酸化炭素を吸収するという。その結果、バチカン市国は世界初のカーボンニュートラル国になるだろうとしている。

こういう話というのは、以前書いた「EUのCO2排出30%削減案の欺瞞」の宗教版のように見える。
ハンガリー京都議定書不参加国というのがミソ。実現すれば、このカーボンオフセットは排出権を売ったことと見なされ、「ローマ教皇庁の社会保険庁化」にもなりかねない。
恐らく、今年はハンガリー、来年はまた別の削減義務を負わないカトリックの国のどこかにVatican Climate Forestが生まれるのだろう。元々グローバル経済の源泉はキリスト教の世界への布教活動だが、排出権市場による相殺活動=カーボンローンダリング(Carbon Laundering)でも先兵になるつもりなのだろうか。
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