90年代は財政出動不足?by Wikipedia

Wikipediaで「クラウディングアウト」を読んでいると、
日本では、1990年代の財政赤字がクラウディングアウトを起こして民間投資が減少したという見方もあるが、この間金利は低下を続けているため、誤りである。むしろ、実質金利上昇をもたらすデフレがおきていることから、財政出動の規模が不足していたことが、民間投資へ悪影響をもたらしていた。とある。
そうか、もっと公共事業でカネばら撒いていれば、不況は脱出できていたんだ――と思いつつ、こんなかなり一方的な考え方がそのまんま出ているというのは、どうも最近のWikipediaの状況を思い出さずにはおれない。
[ネット百科事典]職員が官庁支給パソコンで書き込みとか、最近やたらと官製編集が目立つウィキペディアだが、これも財務省のどなたかが編集されているんだろうか、なんて妄想してしまう。この項の最終更新は2007年6月17日((日) 23:57とか。日曜出勤されたのかどうか知らないけれど。
10y90年代は金利が低下し続けていたというが、財政出動(国債の大量発行)による長期金利上昇は、しっかり起きていたと思う。長期金利が目立って低下したのは橋本龍太郎内閣が発足した1996年1月以降、緊縮財政に踏み切ってからのことで、急降下している。橋本内閣が退陣して「世界一の借金王」小渕内閣が発足した98年7月には長期金利は2%程度にまで急上昇している。
ま、解釈は色々だけれど、いやしくも百科事典でこうも一方的な解釈記述も珍しい。
まさか[08年度予算]概算要求88兆9208億円 閣議報告 特別要望枠の要求総額は計6167億円で、公共事業関係費が3019億円とほぼ半分を占めた。と絡み、公共事業復活工作活動の一環と思うのは考え過ぎの妄想なのだろうか。
他にも公共事業(最終更新2007年8月30日(木)04:36の項目では、
釣堀公園と化した港湾やキツネや狸しか通らない道路、工場立地の見込みのない埋立地など、地方圏における利用の少ない事業が多すぎるという批判がマスコミ等によりヒステリックに取り上げられることがある。もっとも、こうした批判は建設途中(あるいは一部供用開始)の施設を揶揄するものであったり、災害時の役割を無視するなど建設本来の目的を理解しない近視眼的なものも見られることから、推進側・反対側の両者の主張に耳を傾ける必要がある。また「真に必要な物」についての議論もある。発展していないからこそ、人口が少ないからこそ、それを改善するために公共事業が必要となるという意見もある。
など公共事業復活肩入れと思われる記述もある。
公共工事(最終更新 2007年5月12日(土)08:16)では、
近年、無駄な公共工事がマスコミなどによって指摘されているが、これらマスコミや、マスコミに資金を提供するスポンサー各社は都市部に拠点をおいており、都市部で巨費と投じて行われる公共工事に絡む利害関係と無縁ではないことから、マスコミによって指摘される無駄な公共工事のほとんどは大都市部から遠く離れた地方のものとなっている。これら公共工事の無駄を取り扱った番組は「マスコミによる地方いじめ」だとする意見がある一方、ある種都心部の人間に地方の実態を把握させるのに役立っているとの指摘もある。
と、大都市マスコミに敵対的姿勢が目立つ。
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