ミス・ポター

Miss Potterピーターラビットの生みの親の絵本作家ビアトリクス・ポター(レニー・ゼルウィガー)の半生を描いた映画。最初は元祖結婚しないキャリア志向の女性的に描かれるが、現実にはちゃんと結婚している。但し子供は授からなかった点が、元祖DINKS的ではある。また元祖環境保護活動家とも言える。
peter rabbit彼女は小動物が友達で、元祖引き篭りで、自分の世界を絵本にしたかった少女がそのまま大人になったような女性のようだが、児童向け絵本を書いた莫大な著作権の印税を元手に土地も度外れな高値で買い漁り、地上げすらしたしっかり者だ。
もっとも地上げした場所は風光明媚なスコットランドの自然で、開発を食い止めるためだった。現在その地は自然保護区になっているという。つまり、少女時代の自分の夢の世界という仮想物を自ら築き上げた資産で現物買いしたとさえいえる。究極の元祖買収防衛策だ。
結果的に、まるで元祖「ふるさと炭素税」を1人でやったようなものだ。ポターは、絵本作家に留まらず、ナショナルトラスト運動の創始者の一人の友人であり、地衣類が菌類と藻類の共生関係であることを提唱した最初の一人でもあったというから、生態学者でもあった。
なぜ彼女の伝記が今になって映画化されたか分かるような気がする。環境保護的余計な抹香臭い説教を前面に出していないところがいい。彼女は自分が好きなものを買った。何事もそれが全ての始まりだ。
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