手間かけて不味いリンゴ作る日本農業

初めて外国旅行した時、青く、虫の食った跡もある見た目も不味そうなリンゴをもらい、まあ、いいか、と思って齧ったら思いのほか甘酸っぱく美味しいのに愕然としたことがある。日本のリンゴよりはるかに美味しい。その謎がやっと解けた。
今日のNHKニュース見たら不味いリンゴの正体は、収穫1ヶ月前に果実の周辺の葉を剪定し、日光が満遍なく果実に当たって、果皮全体が満遍なく赤色に変色させるための作業が原因だという。その結果、光合成による糖分が生産されないため甘くなくなるのだという。つまり、見た目を良くして高く売るためだ。
それまでリンゴというものは甘さ控え目なものと思っていたが、考えが甘かっただけだった。外国の甘さたっぷりの芳醇なリンゴが普通のリンゴで日本のリンゴが人工的な異常なリンゴだったのか。日本人はすっかり騙されて不味い上に高価なリンゴを買わされていたんだ。単なる品種の違いじゃないんだ。
この本質的な偽装に比べれば、赤福だの御福餅だの吉兆だの比内地鶏だのはまだ罪が浅いとさえ思えてくる。彼らはもったいないとか経費節減とかの動機で製造年月日とか銘柄を偽装していたわけなんだろうけど、リンゴの場合、わざわざ経費と手間をかけて、「赤いリンゴ」というイメージを利用して不味くて高いリンゴを売りつけていたのだから。
「消費者が見た目のいい商品を求めた」なんて嘘だ。「赤くて綺麗ですけど糖度は落ちます」なんて説明聞いたことなかった。
「葉取らずリンゴ」なんて本末転倒だろう。「葉取りリンゴ」と異常な方を注釈のために形容するのが正しい日本語の使い方というものだ。
このまともなリンゴがやっと人気呼んでいるらしいけれど、これも農家の都合のようで、もう手間をかけるほど人手が足りなくなったからだという。
同じようなことは規格の長さのキュウリ、ハンバーグ用に作られたとかという型崩れしにくい不味いトマトなどなど思い当たるものはまだある。
Clickで救えるblogがある⇒人気blogランキングにほんブログ村 経済ブログへ