日本企業で「地球の輪」

キヤノン、トッキを買収へ・有機ELを内製化(日経) キヤノンは13日、ジャスダック上場で新型ディスプレーである有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)の製造装置を手がけるトッキを買収すると発表した。買収額は約76億円で、年内に子会社化する方針。2010年にもデジタルカメラなど自社製品に搭載する有機ELパネルを内製化する。
薄型ディスプレー用有機ELパネルばかり注目されているが、より夢のあるのはトッキが開発している有機薄膜太陽電池でなかろうか。
トッキは有機薄膜太陽電池の製造装置の世界的メーカー。保護膜などを含めた厚さは数ミリという世界一の薄さで、軽くて柔軟性にも富む。現在、ヒマラヤ登山などでもベース基地にこの携帯太陽電池が使われている。将来的には73センチ×92センチのパネルを開発するというが、ここまで来ると、もっとスケールの大きな使用法もある。
この有機薄膜太陽電池そのものを赤道上空の高度約35,786kmに帯のように展開して一周させ、帯そのものを静止衛星にしてしまう。
(地球の赤道面での直径12756km+静止衛星の高度35786km×2)×π=26.5万km
の距離に有機薄膜太陽電池を展開すれば「地球の輪」になる。幅は取り合えず運搬手段のスペースシャトルの大きさから考えて5mくらいか。面積は1325平方キロ。1平方メートル当たり平均100ワットとすると、うち半分が太陽に常に曝されているとして、66250メガワットにもなる。実際には宇宙空間なので10万メガワットくらいは期待できそう。世界の太陽電池の総発電量は1000メガワット程度なので、その100倍に相当する。日本の総発電量は約10億メガワットに比べればわずかだけれど、他にもメリットがある。
この薄膜太陽電池の帯の裏側にこれまで打ち上げられた静止衛星をドッキングさせれば、静止衛星は永久のエネルギー源が得られる。静止衛星軌道は微妙にゆらぐために時折エンジン噴射で機動を調整しなければならないが、ドッキングによってその手間は省ける。
余剰の電力はところどころに結び目を付けてそこからレーザー光線で地上に受けさせて地上で使う。
更に太陽電池パネル自体が日傘効果になり、地球温暖化防止に貢献する。少なくともスペース・サンシェードよりは実用的だ。
しかも、これで終わりでなく、横に拡張し、やがて幅100mにもなれば、出力は20倍、温暖化防止も20倍になる。幅が1キロにもなれば、200倍。200万メガワットだ。
問題は現在のスペースシャトルでは、高度35786kmまでははるかに及ばない600kmまでがせいぜいだ。これぐらいの超高度まで荷物を持ち上げてくれる新型スペースシャトルが必要だろう。ま、静止衛星に拘らず、もっと低空に「地球の輪」を巻けば、発電量は減るだろうが、より経済的で地球温暖化抑止効果も減らない。
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