ミシュランは高尾山の冬の冷奴を知っているか

071209高尾山の隠れた名物と言えば、頂上にある大見晴らし亭の冷奴だろう。この店は平成の放浪文人立松和平も立ち寄ったことのある由緒ある店だ。固くて質感がありニガリが効いて美味しい。トッピングも刻みねぎ、おかかがふんだんに盛られている。
寒い季節に冷奴とは似合わないかもしれないが、登山者の特権で登り立ての体はまだ火照っていて冷奴を食すにはうってつけの状態なので、余計に美味しいんだよねえ。
冷奴と言えば、今年他界した日本文学研究者のエドワード・ジョージ・サイデンステッカー氏が冷奴について「おいしいですね。いいものと思います。どこかしら品があるでしょ。日本の料理のなかで私のとても好きなもののひとつです」「冷や奴はシンプルです。本当にシンプルでいいものです」「あの六本木ヒルズ、ヤーな東京のシンボルです。品のない東京のシンボルです。それに比べ、冷や奴はいいです。ひんやりした白い冷や奴。東京の居酒屋でいただく冷や奴は」と毎日新聞のインタビューで語っていた。
サイデンステッカー氏も恐らく高尾山の冷奴の美味しさは知らなかっただろう。日本の夏は冷奴ぐらいに思っていたのだろう。そう、冬でも美味しい冷奴は高尾山頂上にしかない。高尾山を三つ星観光地に指定したミシュランだってそこまでチェックしていないだろう。
サイデンステッカー氏のボヤキを引き取るなら、いっそ靖国神社を高尾山に移転してしまえばいい。ここには硫黄島戦死者の慰霊碑もあるし、今の靖国神社は安っぽくて好かない。
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