水素タウンモデル事業のアホらしさ

日経CNBCビジネストレンド:水素タウンモデル事業 トクヤマ徳山製造所を見る。なんかチグハグ感あり。
山口県の水素タウンモデル事業は、
ソーダ工場の副生水素を、一般家庭に設置した水素供給燃料電池にパイプラインで供給することにより、発電・給湯を行うモデル事業を実施しています。 (1) 水素パイプラインの敷設
(ア) 地上配管(水素分岐配管)((株)トクヤマ徳山製造所)
(株)トクヤマ徳山製造所のソーダプラントで副生する水素を、既設水素パイプライン(地上配管)から分岐し、敷地境界近くのバルブヤードまで送る地上配管を敷設しています。
(イ) 埋設配管(水素導管)(山口合同ガス(株))
緊急遮断弁、減圧弁を配置したバルブヤードから家庭敷地内まで、埋設した二重管で水素を輸送し、水素供給燃料電池と接続するまでの配管を敷設しています。
(2) 水素供給燃料電池東芝燃料電池システム(株))
一般家庭2世帯に0.7kW水素供給燃料電池を設置しています。

とのこと。
しかし、こんなめんどいことやるよりもソーダ工場に燃料電池を設置してソーダ工場を発電所にしてしまった方がよほど合理的で無駄がない。ソーダ工場というのは、苛性ソーダを製造する過程で電気を使って塩水を電気分解して作る。その副産物が水素なわけで、その水素を家庭に配送して「水素タウン」にしようというわけだ。
けれど、工場内に燃料電池を設置すれば、そのまんま工場で使う電気をまかなえる。実際には行って来いにはならないが、工場で使用する電気のかなりの部分はリサイクルできる。都合で余れば中国電力に売電すればいい。これこそ地産地消の究極の電力版だ。
なのに何が悲しくて配管を設置して高い燃料電池を家庭に配置しなければならないのか。これこそ資源の無駄遣いだ。役所のやることはろくなもんじゃない。単に大向こう受けを狙ったイメージ先行の形を変えた「無駄な公共事業」にしか見えない。
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