コンピュータは日銀総裁の席を夢を見るか

参院、武藤総裁案を否決・野党多数で、伊藤副総裁案も(日経) 19日の任期満了を控えて福田康夫首相は難しい判断を迫られる。 政府の正副総裁人事案が否決されたのは、改正日銀法が施行された1998年以来初めて。
いっそのこと日銀総裁には人間ではなく、コンピュータを任命するというのはどうだろう。
元々、日銀の政策というのは様々な経済指標を勘案して決定される。政策金利にせよ、売りオペ・買いオペにせよ、為替介入にせよ、インプットも数字だがアウトプットも数字だ。コンピュータと相性がいいと思う。
いや、むしろコンピュータにやらせた方が人間特有の思い込みや希望的観測、思い込み、しがらみから自由である分、適切な判断を下す確率が高い。日本は世界に先駆けて日銀総裁をコンピュータに任せてはどうか。日銀の職員はデータのインプットの適切な管理に専念すればいい。色々なシミュレーションシナリオをインプットしてbest estimateを元に政策決定する。記者会見や国際会議には副総裁じゃなくて、副総裁も廃止してデータ管理事務総長が出席するが、最終的判断はコンピュータなのであくまでコンピュータの意向の代弁者に過ぎない。もちろん、日銀政策委員会も廃止。当然、ネジレ国会とかは関係なくなる。
例えばの話、地球シミュレータは来年度末の3月で役割を終えるそうだが、これを引き取って「シミュレータ・日銀総裁」としてリニューアルできないものか。維持費が高いらしいので少し規模を縮小してもいい。「100年先の地球」を予想するより「シミュレータ・日銀総裁」の方がはるかに負荷が低いだろうから。それに総裁をはじめ日銀職員を大幅に削減できるのでトータルではコストカットになる。日銀の地方支店なんてほとんど無意味だろう。
そもそも為替や株の取引も今やコンピュータのプログラミング売買が幅を利かせている時代だ。そもそも為替の変動相場制というのは人為的決定から市場の決定を任すということだ。そして市場はコンピュータに決定を委託する傾向にある。日銀総裁をコンピュータに任せてもそうとっぴなこととは思えない。ぐだらぐだらして国会を機能停止させることもないし。
民に任せられることは民に、コンピュータに任せられることはコンピュータにだ。日銀総裁が人間でなければならないという理由はない気がする。
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