福田首相は民主党のサインより父親が大事
日銀総裁空席が確定・参院が「田波総裁」否決(日経) 参院は19日昼に開いた本会議で、同日に任期が満了する福井俊彦日銀総裁の後任に元大蔵次官の田波耕治国際協力銀行総裁を充てる政府案を民主党など野党の反対多数で否決し、不同意とした。
鳩山由紀夫民主党幹事長は前の日曜日のテレビ朝日の「サンデープロジェクト」でサインを出していたはずなのだが。
鳩山氏は、円高問題で出演していた元財務官の榊原英資早稲田大学教授の解説を賞賛し、「財務省でも、事務次官経験者よりも財務官経験者の方が国際金融に詳しく視野が広い」と語っていた。
ということは民主党は財金分離と言っても、条件があり、「財務官経験者ならOKでいいよ」と落としどころのサインを送っているのだなあ、と思っていた。また、
アジア開発銀行(ADB)の黒田東彦総裁や財団法人・国際金融情報センターの渡辺博史顧問の財務官経験者を政府が提示してきた場合は即反対とせず、同意するかどうか検討することを明らかにした。(ブルームバーグ)
とも語っていたので、これで財務省が推薦した元財務官の渡辺博史国際金融情報センター顧問で決着と思っていた。財務省だって、そう空気読んで渡辺氏を推薦したのじゃなかったのか。
同じ財務省でもナンバー1の事務次官経験者は主流、ナンバー2の財務官経験者は傍流という不文律があるらしい。あえて妥協案として主流の元事務次官ではなく、傍流の元財務官でも構いませんという財務省の意向を反故にしてまで福田首相はなぜまた事務次官経験者を性懲りもなく推したのか。
田波耕治氏は1977年11月28日発足の福田赳夫内閣改造内閣の蔵相である村山達雄秘書官に抜擢されたように福田首相のお父さん(お父さんも元大蔵官僚)の時代から寵愛されてきた人。今も福田氏のブレーンだ。自分の父親が主流の主計局長を務め、政治家にならなかったら事務次官になっていた人なので、本当の理由は「お父さんを裏切れない」ということなんだろう。何よりもお家の品格が大事というまことに麗しいファザコン決断だ。以下、Wikipediaより。
日本の世襲政治家は、男女を問わず父の七光りでその地位を得たと見なされがちであり、これをさして「父離れしていない」と揶揄することがある。
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