ITビジネスのようなアスレチックス野球

MLBボストン・レッドソックスオークランド・アスレチックス戦の中継を見ていたら、アスレチックスの戦法はコンピュータ技術者を動員して編み出された戦法だ解説していた。
・打率より出塁率重視
・早打ちしない(相手投手の球数を多くさせる)
・ホームランを打たせない
のが大原則で、出塁率重視というのは前から知っていたが、「ホームランを打たせない」というのは、つまり被本塁打率の低い投手を重視することぐらいだろうか。
ま、コンピュータをフル活用して確率的に編み出した戦法なのだけれど、観戦する側にすれば、結構つまらない。観る側は勝手なもので、四球で歩くのはともかく、被本塁打率よりも奪三振率重視だろう。
しかも、アスレチックスは戦法だけでなく、経営、特に選手の売買までコンピュータで計算して利益率を高めようとしているような趣がある。
なにしろ、このチームでは選手がいい成績を上げてスター選手になると「肩たたき」されるようだ。普通ならスター選手の地位を確立すればチームでのポジション安泰のはずなのだけれど、このチームでは逆のようだ。古くはメジャー初の70本塁打打つことになるマーク・マグワイアは1996年に初めて50本塁打した翌年、トレードされた。その翌年70本塁打している。
彼の移籍後の穴を埋めたのが現在ニューヨーク・ヤンキースのジェイソン・ジオンビだけれど、彼も2000年、MVPを獲得、これからと思ったら2002年にヤンキースへ。
その年にMVPを獲得したミゲル・テハダは2004年にボルチモア・オリオールズへ。FA宣言ということもあって選手の勝手と言えば勝手だろうけど、球団は引き止める気がさらさらないようだ。
これは投手にもあてはまり、アスレチックス最強の三本柱と言われたバリー・ジト、マーク・マルダーティム・ハドソンもいつの間にかみんないなくなっている。
恐らく、安値で買い、高値で売るという商売の基本に忠実なんだろう。年俸総額あたりの勝率は面倒だから計算しないけれど、多分メジャー1位と思う。年俸総額あたりの観客動員数はどうか知らないけれど。
でも、これでファンは満足しているんだろうか。応援していた選手がスターになって喜んだら、その束の間、サイナラなんて感情的な愛着はわかないのじゃないか。まさかベイエリアにあるシリコンバレーの人たちには受けているとか。経営として見れば、アスレチックスはITビジネスマンとは相性が合うのかもしれない。
試合は5―1でアスレチックスがスター軍団のレッドソックスに雪辱。(日刊スポーツ)
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