最高裁判所裁判官国民審査を弁護士に委任すれば推定有罪は減りそう

日本国家のデフォルト値 (一ファン)
最高裁判所判事の信任投票も悪質な既定値バイアスの最たるものです。
逆デフォ (過激派)
あれって、全部Xつけるんですよね?
(池田信夫blog:Libertarian Paternalismのコメント欄)に触発されて最高裁判所裁判官国民審査を考えてみた。
これは、池田氏の本文、
「移植先進国」といわれているアメリカでも、臓器移植を待つ患者は9万人を超え、その60%は手術を受けることなく死亡している。この最大の原因は、臓器のドナーになるためには自発的に申し出る必要があり、しかも家族の同意など複雑な手続きが必要なことだ。これを逆にし、何も意思表示しなければ臓器を提供するものとみなすことにし(これは法律で決めなくても、病院の入院時の契約で決めてもよい)、手続きは不要とする。提供がいやな人は申し出るopt outにすれば、ドナーは大幅に増えるだろう。
の応用編みたいなものだ。
実際、最高裁判所裁判官国民審査では、
投票者の過半数が×印をつけ罷免を可とした裁判官が罷免される。
ことになっている。
しかし、これまでの最高の不信任率は15.17%(1972年)で、36年間記録が破られていない。つまり、この審査が始まってから誰一人不信任になった裁判官はおらず、如何に日本の裁判官が国民から「信頼」されているかが分かる。
ならば、逆に何も意思表示しなければ、自動的に裁判官は不信任される仕組みに変えれば、全員不信任の憂き目に遭うことだろう。
とは言うものの、全員不信任なんて真逆で酷いという向きもあるかもしれない。しかし、裁判員制度がまもなく始まるのに、このままでいいはずもないだろう。専門知識を欠く個人が信任・不信任の審査をするのは事実上不可能だから、審査代理制度を作っては、どうだろう。
すなわち、審査権を現役判事、検事を除く弁護士資格のある人間が代理し、×だけでなく○×式で投票してもらい、×が○を上回った裁判官は不信任とする。
で、国民がやることは国民審査で「弁護士に委任しますか」か「自分で審査しますか」を選択し、自分で審査する場合は、○×式で審査する。自分で審判するを選んでも、何も書かなかったら、無効とし、無効は弁護士委任とみなす。どちらも選択しなかった場合も弁護士委任とする。
で、弁護士は国民の委任総数に基づいて弁護士資格者に審査投票権を比例配分する。
裁判官はあくまでそれ審査以前の仕事の評価を受けるに過ぎず、着任する裁判官を決めるものではないが、「もうあなたは結構です」という罷免権がこれによって現実化されれば、着任した裁判官は自ずと緊張感をもって判決を下さなければならなくなる。
推定無罪の原則が事実上推定有罪化して「おかしな判決」が頻発している日本の裁判の現状を突破するには、まず形骸化している最高裁判所裁判官国民審査の改革だろう。
Clickで救えるblogがある⇒人気blogランキングブログランキング・にほんブログ村へ