どんどんワケワカメ化する排出量取引

排出枠付き商品で集客 金融・流通各社、環境意識くすぐる(日経) 三菱UFJニコスはカード利用で付与されるポイントを排出枠と交換する仕組みを7月に導入。流通大手ではレジ袋削減を目的に販売するエコバッグの収益で排出枠を購入する取り組みが相次ぐ。各社は消費者の環境意識にアピールし、顧客層の拡大などに活用したい考えだ。排出枠を取得すると、排出する温暖化ガスのうち、枠に相当する量が相殺されたとみなす。
以前予想した通り、「社会保険庁化する京都議定書」にまっしぐら。
この記事だけ読むと、何が何だかさっぱり分からない。排出枠は客にあてがわれるのか会社にあてがわれるのかもよく分からない。
こちらのJ-CASTニュース:排出権取引の小口売買 信託銀行が参入の方が分かりやすい。三菱商事が海外で排出権を買い、三菱UFJ信託銀行が販売し、それを三菱UFJニコスがカード利用の増加に役立てるというビジネスモデルだろう。
結局、節約して排出削減するのではなく、消費を促して排出量も増えて、排出権市場が活発になり、その手数料が稼げる。三菱UFJ信託銀行株は環境関連銘柄として囃されそうだ。
エコバッグを販売するって、従来の買い物籠や買い物袋使っている人には恩典ないのだろうか。エコバッグって1990年ぐらいから製造され、よくオマケでもらった。一般家庭でも、わざわざ買わなくても、押入れの奥を探せばエコバッグの一つや二つ出て来るかもしれない。もしなかったら、多分、使われずにゴミとして捨てられているのだろう。
ところで、エコバッグ使い、レジ袋もらわなかったら、生ゴミを入れる袋が不足するので、生ゴミ専用ポリエチレン袋の売り上げが伸びるだろう。エコバッグを売り、生ゴミ用袋も売れる。やはり消費促進だ。
さらに、ところで、元々排出量取引というのは、10年くらい前までは「排出権(emission rights)取引」だった。今では併用されているようだが、「権利」とするには、おかしい、後ろめたい、いかがわしい、ということでいつの間にか「排出量取引」が主流になってしまった。英語でもEmissions tradingにいつの間にか統一されたようだ。やっている人々も後ろめたいとは一応思っているのだ。
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