「緊密に連携」日銀版

5月の全国消費者物価、1.5%上昇 8カ月連続アップ(日経)
NY原油、最高値更新 142ドル台に上昇(同)
全部、動かざること山の如しの日銀のせいだ。
日本、所得流出際立つ 1―3月原材料高響く(同) 内閣府によると、実質的な所得の流出入を示す日本の交易利得・損失は26兆円のマイナスと、現行のGDP統計でさかのぼれる1995年以降で最大となった。損失額は07年1―3月期の16兆円に比べて約6割の増加となる。
その解説は、(日経BizOlus08/06/19)「悪化する景況感」と「高いGDP成長率」の乖離の原因は?(新家義貴氏) 資源価格の高騰は、資源国への所得流出による悪影響と、資源国向け輸出の増加による好影響をもたらすが、現在の日本においては、悪影響の方がかなり大きいことには注意しておく必要がある。仮に需要増を主因とする価格上昇であれば、世界経済の拡大に伴って所得流出分を補うだけの輸出増加が見込める場合が多く、実質GDIも拡大を続ける。しかし、投機資金の流入を主因とする価格上昇の場合には、資源国向け輸出が増加する一方で、それを上回る交易損失の拡大が生じることが多く、実質GDIが停滞してしまう。
ここらへんがキモか。
アメリカのFFレートばかり注目されているが、投機マネーが一番注目しているというか、目を放さないのは、日銀がいつまで政策金利を0.5%のまんま据え置くかだと思う。なにせこんなにコストの安い資金源はない。株価は乱高下しようがスタグフレーションを起こそうが投機マネーだけ元気なのは、歴史上かつてない日銀の超長期超低金利政策だと思う。国債金利負担が増えるためなんていって、この間、国債残高が減ったわけではない。国内のマネーの流通量が増えるわけでもない。全部マネーは国外に逃げているだけだ。なんとなく、なんちゃって超低金利政策なのだ。
せめて0.25%でも金利上げれば、原油は20ドルくらいは下がるだろう。単に0.25%が理由でなく、日銀の優柔不断が変わっただけで、投機マネーは敏感に反応する。そうなると、また円高だが、円高になることは購買力の増加⇒輸入コストの低下なので。交易損失は相当縮小されるだろう。
6月29日には渋谷で労働者のデモが行われるようだが、あんなところでやるより日銀の前でやって欲しい。
日銀はいつ利上げするのか。恐らくFFレートが上げられる時だろう。なにしろ、日銀 "緊密に連携"ぐぐると、北朝鮮には及ばずとも、19,100件ヒットする。利上げも、「日米連携」で、FF金利が引き上げて初めて日銀の利上げの大義名分が成立する。
いずれにしても「緊密に連携」はろくな結果にならない。
追記:お、貞子ちゃんが同じこと書いておられる。「日銀の金利引き上げへの転換が世界の資源バブルを鎮圧する。」
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