勝利投手の権利の不条理

松坂、援護なく10勝目ならず 8回途中まで無失点(朝日) レッドソックス松坂大輔投手は7日、ツインズ戦(ボストン)に先発し、8回途中まで無失点と好投したが、味方の援護に恵まれず、0―0のまま降板した。勝ち星はつかず、2年連続の2ケタ勝利は持ち越しになった。
松坂から継投した岡島が3分の2回を無失点に抑え、8回の攻撃で味方打線がリードを奪い2勝目(2敗1セーブ)を挙げた。

こういうのを見るたびに勝利投手の権利は先発投手に不条理なほど不利と思える。
勝利投手の権利wiki
1.先発投手の場合、5回以上を投げ、降板した時点で味方のチームがリードしている場合。天災等により5回終了のコールドゲームである場合は、先発投手が4回以上投げた上でコールド適用時までに同点・逆転を許さなかった場合(リードを保った場合)に勝利投手の権利がある。
2.救援投手の場合、同点あるいは負けている場面で登板し、降板する前(※)にチームが勝ち越した場合。また、先発投手に勝利投手の権利がない状況で登板し、チームの勝利に最も効果的な投球をしたと公式記録員が見なした場合。

これ、リードしている場合というのがおかしい。今回の例で言えば、岡島と合わせて無失点に抑えており、0―0の同点のままだ。同点に抑えて勝利投手の権利がなくなるというのは、あまりに厳しすぎる。失点してリードされない限り勝利投手の権利を奪うべきでない。同点で降板し、自責点が付かない限り勝利投手の権利を奪うべきではない。
逆に救援投手が打たれて失点すれば、「負け投手の義務」を負わされる。つまり、失点しなくても勝ち投手の権利を剥奪され、失点すれば負け投手の義務を負わされるので、得なことは一つもない。5イニング以上投げてもくたびれ儲けなのだ。
今回の場合、松坂に勝利投手、岡島にホールド、パペルボンにセーブだろう。仮にパペルボンが九回出て来ず、岡島が最後まで投げ切れば、岡島にセーブでいい。
救援投手にはホールドという以前になかった報償が与えられているから1イニングも投げ切らずに無理矢理勝利投手にさせる理由はない。「一球で勝利投手」なんてことよくあるが、ホールドという制度が出来たのに勝利投手の定義を改正しないから、こんな不条理が起きている。何かを改正する場合、関連する制度も見直さないと不公平になる。
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