カメレオン

公式サイト。阪本順治監督。藤原竜也、水川あさみ、豊原功補、塩谷瞬、萩原聖人、岸部一徳、谷啓、犬塚弘、加藤治子。丸山昇一が故松田優作のために書いた脚本を書き直したオリジナルなきリメイク。
《変幻自在》という売り込みながら、ただ詐欺で色々な役回りをこなす＝カメレオンというのなら大袈裟すぎる。旅芸人たちだって、あるいは岸部一徳演じる厚生労働相だってカメレオンということになる。映画がタイトルに負けている。
唯一、カメレオンぽくなりそうな気配だったのは、海岸で撃たれ、縁の下で野口伍郎(藤原竜也)の顔が膨張するように見えたとき。けれど結局変幻してくれなかった。
野口はRCAのボス(豊原功補)同様、元外国人部隊の傭兵だったらしいが、松田優作なら説得力ありそうだが、藤原ではどう見ても説得力ない。
インチキ占い師小池佳子(水川あさみ)の役回りはカメレオン座という星座を引き出すためで、それ以上の意味は結局なかったと思う。
RCAの女性隊員、もうちょっと美人系、しかも、もっと意外性のある美人系の方がよかった。アクションはなかなかなのだけれど、そのために最終的な説得力がない。
オチはつまるところ国会の証人喚問そのものが詐欺だということらしいけれど、野口がどうやって国会に侵入したかというカメレオン的攻略は結局見せてもらえなかった。はっきり言って失敗作。
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