ハンコック

hancock公式サイトピーター・バーグ監督、ウィル・スミス、シャーリーズ・セロンジェイソン・ベイトマン。不死身で無敵の万能戦闘力を持った男の寓話。これ、ひょっとして世界最強の軍隊、米軍の自虐的メタファーなのかも。
強盗をやっつけるのはいいけれど、あんまり荒っぽいので二次被害の損失が大きい⇒米軍の予算も財政を圧迫している。それで、世界中からかなり嫌われているのもよく似ている。酔っ払って悪さする事件は日本でもお馴染みだ。
見かねたPRコンサルタントが何とか良いイメージつくりをしようと、協力するのだけれど、イラク戦争でもこの種のPRコンサルタントが大活躍して情報操作されたのは記憶に新しい。実際、映画でもテロリストのような銀行強盗も出て来て、指導通りに強盗をやっつけてイメージアップに成功するのだけれど。
しかし、注射針も通さない不死身のはずのハンコックの肉体になぜか、チラリと古傷が垣間見える。その謎は次第に解かれるのだが。
思えば、人類の歴史が始まって以来、戦争そのものが「不死身」だった。映画では3000年間生きていることになっているが、これ、そのまんま戦争の歴史的年齢でもあるようで。
不死身が不死身でなくなるのは・・・例えば仮定の話として、冷戦時に米ソ二大軍事大国が全面衝突していたら、さしもの米軍だって不死身でいられなくなったであろうとか、逆に世界が完全に平和になり、世界全体が愛に包まれたら御用済みでスクラップになるとか。そして仮想敵は意外と身近にいて、「平和共存」がどれだけ微妙に成り立っているのかとか・・・色々と想像してしまう。戦争に人格があれば意外とハンコックのように寂しがり屋なのかも。
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