ラストゲーム 最後の早慶戦

lastgame公式サイト神山征二郎監督。渡辺大柄本明石坂浩二藤田まこと富司純子。特に感想はなく、ただ淡々と見入る。東京六大学野球が戦時に解散したといえ、これだけのことをやれるのは、やはり国民的人気のあった証のような。
一球入魂の生みの親、飛田穂洲(柄本明)、慶応大学塾長の小泉信三(石坂浩二)、早稲田大学総長の田中穂積(藤田まこと)らは実在の人物。錚々たる人物が登場し、基本的にエリート集団の中での餞の試合だ。でなかったら、不可能だったろう。戦後、今上天皇の師父ともなった小泉信三が軍部にも一目置かれる有力者だったから、と言ってしまえばそれでおしまい。マーケティングの論理で星野仙一が北京五輪で惨敗してもWBCの監督に居座るという無理が通りそうなのも、当時と基本構造に変わりはないようだ。もちろん、星野、田淵、山本浩二のおバカトリオはみんな六大学出身だ。
本当のメンバーは、
出陣学徒壮行早慶戦
慶大
(左)矢野 鴻次
(二)山県 将泰
(捕)阪井 盛一(主将)
(中)別当 薫
(右)大島 信雄
(一)長尾 芳夫
(投)久保木 清
投 高松 利夫
代打 加藤 進
(遊)河内 卓司
(三)増山桂一郎
早大
(二)森 武雄
(捕)伴 勇資
(左)近藤 清
(一)笠原 和夫(主将)
(中)吉江 一行
(投)岡本 忠之
(三)鶴田鉦二郎
(右)伊藤 利夫
(遊)永谷 利幸

主役の戸田順治(渡辺大)はいない。出征して戦死した兄と結びつけるための架空の人物なのだろう。この家族は当時の類型的家族をそのまま体現しているようだ。台詞もステレオタイプな、いかにも当時はそうだったろうなあ、という台詞で意外感はない。純粋にノスタルジーに浸るための映画。まあ、この映画の場合、それはそれでOKだとは思うけれど。
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