餓死者1500万人は地球温暖化より深刻でない

shk「食糧がなくなる!本当に危ない環境問題 地球温暖化よりもっと深刻な現実」(武田邦彦著)に「年間、1500万人が餓死している世界」という項目があって、トウモロコシをバイオエタノール生産に使うのは餓死者を増やすと書かれている。
それ自体は正しい認識だとは思うのだけれど、根源的な問題として餓死者年間1500万人というのは、全人類にとってそれほど深刻じゃない、解決すべきトッププライオリティでなかったし、今後もそうならないだろうという厳然たる現実を思う。
全世界の人口は現在68億人を超えていて、年初から8ヶ月で約7000万人増加している。その中で1500万人の餓死者というのは、いかにも少なく、人類全体のいかなる脅威でもない。
死亡率たったの0.2%誤差の範囲というのが現実だ。餓死者が1500万人出ようが、世界の人口は何事もなかったかのように増え続けている。いくら大変だと言っても、全人類の脅威では有り得ないということだ。食糧サミットが開かれようが、「アフリカを救え!」と叫ばれても、この構図は今後も変わらないだろう。冷酷なことを言えば餓死者がデフォルトで1500万人出る世界とは「口減らし」にもなり、rest of the worldにとってはむしろ知らない振りを決め込んだ方がトクなのだ。
ましてや、この本のタイトルの「地球温暖化よりもっと深刻な現実」では到底ないというのが現実だ。「コペンハーゲン・ナンセンサス」のように「地球温暖化よりもっと深刻な現実」を政治的演出に利用されようと現実世界は深刻がらない。本当に深刻じゃないからだ。
その点、「地球温暖化」は一時の流行のように見えて、この20年間持続的に深刻がられ、深刻度のレベルは確実に増している。それは何かと言えば、単に北極海の氷が消えてホッキョクグマの生息地がなくなるとか、海面上昇で島が沈むとかの「牧歌的」な危機とは別に、それらを超えた危機、地球そのものが制御不能になるという潜在的脅威を人々が徐々にではあるが認識し始めたからだろうと思う。
冷酷なようだが餓死者1500万人という真実は、その潜在的脅威を前にすれば、所詮交通事故の死者数と同じレベルの「問題」であり続けるだろう。
ちなみにバイオエタノール生産は基本的には間違っているわけではない。アメリカで生産されるトウモロコシの大部分は人間じゃなくて家畜が食べる。バイオエタノールを非難する前に肉食減らせ、だろう。
日本となると、トウモロコシどころかビールまで飲ませて育てている高付加価値牛肉が作られている。バイオエタノールが非難されて霜降り肉が非難されないというのは不条理でさえある。
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