太陽黒点数ゼロと社会的反響の社会学的法則性も考慮すべき課題

sunspotgraphGIGAZINE:太陽の黒点が約100年ぶりにゼロに、地球の気候に大影響か この1ヶ月間、なんと太陽の表面上に1つも黒点が観測されていないことが明らかになりました。黒点の数は太陽から発せられる磁気の強さとも関連しており、かなり重要な出来事だそうです。太陽の黒点のデータは1749年からずっと集められており、前回、同じように黒点が全くなくなったのは1913年の6月であるとのこと。
原文 Daily TECH:Sun Makes History: First Spotless Month in a Century
原文記事に貼られた太陽黒点数の変化を見ると、現在は前世紀から11度目の黒点減少期のボトムらしい。太陽活動はほぼ11年のサイクルで活動が繰り返されるのでほぼ忠実に減少しているようだ。黒点ゼロの月が95年ぶりというのは、それほど大した意味もない。月間など所詮人間が恣意的に作ったカレンダー単位だ。天体の月が太陽黒点に影響するのなら別だけれど。
それよりも、英語原文にあるDalton Minimumとの対比。Dalton Minimumでは、1775年前後に黒点数が250近くに急増した後、1790〜1830年まで太陽活動が低くなっている。現在は1950年代後半辺りに黒点数が250を超えた。けれど、その後、目立った減少傾向はない。
そこで、コメント欄で問題視されているのが、より以前のMaunder Minimum(1645-1715)だ。つまり小氷河期の時代。確かに1610年あたりに250くらいになったことがあるみたい。けれど、35年後にMinimumが始まっているのだから、もうとっくに現代版Maunder Minimumに入っているはずだろう。大体、当時は記事にもあるように1749年以前で、観測体制が整っていなかった時期だ。
何か文字通りの希望的観測が多分にありそうな気がする。こっちのグラフ見ると、同じことの繰り返しが順調に進んでいるだけののような。むしろ、地球温暖化のトピックが最大期になると、その反動でSolar minimum説も最大期になる、という社会学的法則も考えた方がよさそうだ。そのことは、さきの洞爺湖サミットに向けて反温暖化本が次々と出版されたこととも通底しているようにも思える。
Clickで救えるblogがある⇒人気blogランキングにほんブログ村 ニュースブログへ