円安貿易立国終了

8月の貿易赤字3240億円 26年ぶり、資源高で輸入額急増(日経) 1982年11月以来約26年ぶり。原油や石炭など資源価格が高騰し、輸入額が膨らんだことが主因。対米輸出が前年同月比21.8%もの大幅減となるなど、輸出額の停滞も響いた。82年の貿易赤字は日米貿易摩擦による輸出減が背景。今回の場合、信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題の深刻化などを受けた世界経済の減速に伴う輸出のもたつきに、資源高が追い打ちをかける構図といえる。
意外と早く転落してしまった。
26年前は、政治的な自主規制が原因だから、実際にはもっと久しぶりのはず。今回もアメリカのサブプライム不況もあるが、輸入額は3ヶ月連続で7兆円を超えたことになる
財務省輸出入総額の推移(単位:千円)を見ると、年ベースで貿易赤字だった最後の年は1980年。それ以来、特に1984年以降は圧倒的な出超だ。バブルが崩壊しようが「失われた10年」と言われようが、貿易収支に限れば、圧倒的勝ち組を四半世紀も続けてきたことになる。言い換えると日本はいまだ開発途上国だったのが、ここに来てやっと途上国を卒業というエポックメーキングな月になるのかもしれない。今後は円安になればなるほど赤字になりそうだ。
アメリカが駄目ならアジアがあるさと言っても、じゃあ開発途上国相手に開発途上型経済を維持するのか。無理だろう。車だって高級車、鉄鋼だって高級鋼材を売ればいい、と言っても、そんなものすぐにキャッチアップされてそのうち競争力なくなる。じゃあ省エネ機器を買ってもらえばいい、と言っても、基本的に経済が成熟しなければ買ってもらえない。彼らに温暖化防止なんて関係ないんだから。
じゃあ、何売る? 売らなくていい。買わなくていい。貿易縮小、日銀政策金利引き上げで円高是正。貿易量を減らす。円ベースでマイナス成長なら、円高誘導でドルベースで成長すればずっと楽になる。もうとうに円安貿易立国は終わっている。
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