高橋洋一氏は財務官僚版河野洋平だ

ビデオニュース・ドットコム:民主党マニフェストと霞ヶ関埋蔵金 ゲスト:高橋洋一氏(東洋大学教授) 高橋洋一氏はよくびっくりする人だ。今回も例の「日本以外全部利下げ」で日本だけ利下げしなかったのに、びっくりしたそうだが、こっちの方が余程びっくりする。
相対的な問題ですよ、日本(の金利)はちょっと割高になるんです。そうなると、円高になって日本の優良株、輸出株は強烈に下げるんです。これは日銀の政策失敗です。2006年に戻って(ゼロ金利+)量的緩和に戻ればいいんです
よりによって、世界同時バブル崩壊の原因を作った量的緩和に戻せというのだからびっくりする。
さらに高橋氏は、日本の外貨準備高が大きいのは途上国経済の傍証だと批判しながら、「輸出産業に大打撃になる」と途上国経済根性丸出しの支離滅裂なこと言っているのだから二度びっくりだ。円高による日本円の通貨価値の向上も完全スルー。
大体、日本株の暴落の解説自体が出鱈目で、優良株まで暴落したのは、日銀だけが政策金利を据え置いたからではなく、もう売る株がないところまで株が売られ、もはや優良、不良関係なく、売らざるを得ないから、これまで比較的下げていなかった優良株まで暴落せざるを得なかったのに過ぎない。よくここまで出任せの出鱈目言えた者だ。また円キャリによる「副作用」も全く思案の外らしい。幸せなお人だ。
元々この番組のテーマは民主党の政策の財源的根拠なのだが、高橋氏は先月の朝生でも民主党議員が「預金金利を上げろ」と言ったのを聞いてびっくりした、と言っている。どうも財政出動の是非と金融政策を意図的にごちゃ混ぜにして、円高政策≒輸入企業へのバラマキと誘導したいらしい。実際には、金利正常化論はあっても、為替操作だけの円高政策論など存在しない。そう言う人も確かにいるが、それは遠慮気味に「金利正常化」とはっきり言わずに婉曲に言っているだけだろう。大体、超低金利政策自体が開発途上国型輸出企業向けバラマキ補助金政策だろうが。
そもそも、やたらびっくりする前に、「相対的には割高」などとわけの分からんこと言う前に、じゃあ、絶対的には日本の金利は割高なのか割安なのかはっきり明言したらどうか。話はそれからだろう。これで割高なのなら、高橋氏は日銀政策金利0.5%が上限で、それ以上は割高で、日本は永久に0.5%以下にしておくべきだと言っているようなものだ。これは世界的珍論だろう。びっくりしてばかりいるのは、脳内の教科書通りにならないと即間違っていると脊髄反射するのは本質的にあたまわるい、頭が固い証拠だ。
高橋氏は例の「埋蔵金」で財務官僚の反逆児のように世間では見られているが、要するに所詮財務省新自由クラブのようなもので、ヘタレ偽装脱藩官僚ということだろう。彼は小泉改革が頓挫して梯子外された落ちこぼれ官僚にすぎないのだ。こんな出鱈目な人物が脚光を浴びるようでは、官僚支配は生き延び続け、高橋氏の「軽蔑」する途上国経済は皮肉にも生き延びるだろう。ちょうど自民党新自由クラブというガス抜きのための別会社作って生き延びたように。彼は財務官僚版河野洋平なのだ。
Clickで救えるblogがある⇒人気blogランキングにほんブログ村 経済ブログへ