三本木農業高校、馬術部〜盲目の馬と少女の実話〜

三本木農業高校公式サイト佐々部清監督、長渕文音柳葉敏郎黒谷友香松方弘樹奥村知史、小林裕吉、森田彩華。 実話に基づき、実在するモデルの青森県十和田市の県立高校でロケが行われた。構内の桜並木の美しさが目に染みて、来春は高校に全国から花見客が殺到しそうな気もする。
北東北の桜は以南のサクラより清新に見えるのはなぜだろう。雪山と合わせて見られるからだろうか。弘前城、角館、北上川、そして、三本木農業高校。桜の名所がまた増えるかも。とはいえ、この映画不入りのようなのでそうなる可能性は少ないのだが。あまりに予定調和的なストーリーと演技が災いしているのだろうか。
さて、映画。馬は全くの門外漢だけれど、タカラコスモス(コスモ)の左目が失明状態になったと分かっても、なぜ香苗(長渕文音)はコスモの左側に立って馬を曳こうとするのだろうか。あれじゃ、コスモには香苗が見えにくくてしょうがないと思うのだけれど。駄々こねるのはむべなるかなという気がする。彼女の「私がウマにキレた理由(わけ)」はイマイチ説得力が見えない。どうしても左側に立たなければならない理由ってあるんだろうか、という疑問は最後まで晴れなかった。
高慢ちきな岡村(奥村知史)も、最初はかなり役柄がぎこちない感じがする。いくら何でもあんなタイプいないと思う。あれじゃ本人が可哀想だ。
駅で2人が待っている時のシーンも、初めて知った仲でもないのに「私はこっち」「俺はあっち」って、そんな台詞有り得ない。大体、都会の鉄道と違って超閑散ダイヤだから、利用者は予め発車時間に合わせて駅に行く。単線列車交換なしの駅で反対方向に乗る2人が鉢合わせするというのはまず考えられない。考えられることは、岡村が香苗を好いているからわざと香苗の時間に合わせたからだろう。けれど、そんなの普通分からないし、香苗がそれに気付いた気配もない。ここら辺り、もう少しうまい演出できなかったのか。
若手俳優中心の中で、馬の出産を知るや、前につんのめり、あわや倒れそうになって走る校長役の松方弘樹の後姿に芸暦を感じる。
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