P.S.アイラヴユー

psiloveyou公式サイトリチャード・ラグラヴェネーズ監督、ヒラリー・スワンクジェラルド・バトラーリサ・クドロー、ハリー・コニック・Jr、ジーナ・ガーションジェフリー・ディーン・モーガンキャシー・ベイツ。アラフォーの「セックス・アンド・ザ・シティ」の向こうを張ったニューヨークのアラサー純愛物語‐‐とでも無理矢理まとめなければ収拾がつかない。
だから粗さが目立つという駄洒落でもないけれど、オープニングの取ってつけたような夫婦喧嘩と取ってつけたような仲直り。最初から嫌な予感をさせられる。
脳腫瘍で唐突に死んだ夫ジェリー(ジェラルド・バトラー)から手紙が来るというのも、実は主人公ホリー(ヒラリー・スワンク)の潜在意識の願望の現われじゃないのかと意地悪な見方をしてしまう。そもそもジェリーがそこまでするほどホリーを愛していたという状況証拠が見えて来ない。期待外れだった夫には死んでもらいたい、けれど自己愛的ロマンにはずっと浸っていたい。そんな感じがする。ある意味恐ろしい女だ。
大体、全てが都合良過ぎる。アイルランド旅行で亡き夫のジェリー似の幼馴染(ジェフリー・ディーン・モーガン)に出会ったうえに湖を漂流中にその幼馴染が偶然助けに来る。これって白馬の騎士願望でもうこの時点でお子様ランチ化している。アイルランド旅行自体が夢の中の旅のようで、もう一度まだ失望していなかった出逢った頃に戻りたいということだろうか。
ニューヨーク・ヤンキースがなぜか絡み、会話にデレク・ジーターの名前も出てくるが、ジーターの方がジェラルド・バトラーよりはるかに格好いい。ついでに言えば、ハリー・コニック・Jrは偽ホルヘ・ポサダという感じだ。ちなみにヤンキースタジアムで明かされる最後の手紙もかなり都合がいい。そろそろ、あなたのこと忘れますからね、を美化するために亡き夫を利用するとは、やっぱり恐ろしい女だ。
それに、あのラストの母親の狼狽何なんだよ、と思う。まさか、そうなるとさらにご都合主義が極まっている。アイルランドの美しい田園風景がもったいない。
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