アイズ The Eye

the eye公式サイト。ダビィド・モロー、ザヴィエ・パリュ監督、ジェシカ・アルバアレッサンドロ・ニヴォラ、パーカー・ポージーラデ・シェルベッジア、レイチェル・ティコティン、フェルナンダ・ロメロ。不思議だ。違う顔と言われても同じ顔に見える。シドニー(ジェシカ・アルバ)は鏡に映った自分の顔が自分じゃないと言い張るのだが、同じに見えてしょうがない。
実は鏡の中のシドニーは、シドニーの角膜ドナーのアンナ(フェルナンダ・ロメロ)の顔なのだけれど、シドニーと見分けがつかない。実際、アルバとロメロ、別々に見ると、確かに違うのだけれど、鏡の間ではシンメトリーに見えて見分けが付かないほど良く似ている。アルバは彫の深い顔でロメロは彫が浅い。けれど、ほんのちょっとした表情の変化でそれぐらいの違いは見分けられなくなるぐらい顔のベースがそっくりというか。
細胞記憶がベースのホラーだけれど、コンピュータに外部記憶装置があるのなら脳にだって外部記憶装置があっていい。映画では肝臓とか心臓とか主要臓器では有り得ても角膜では有り得ないというが、目は心の窓なんだから肝臓なんかよりはよっぽど記憶装置として最適かも。シドニーが見る幻影も何かコンピュータ内の隠しファイルの断片ぽい。
アンナの母親が一目でシドニーの目をアンナのものだと言い当てるが、それだけ2人の肉体的条件が極めて似ているからこそ、このホラーに説得力を持たせているというか。そうでなければ、アンナの予知能力も霊視能力も角膜移植で感染するというのはただのトンデモになってしまう。よくぞ2人をキャスティングしたものだ。また、シドニー自身幼児から光を失い、それを補うために別の感覚が発達してアンナの能力と相性がいい状態であったこともリアリティを高めている。
2人だけでなく、脳腫瘍で入院している少女アリシアと、幻影に現れる少年も相同性があるようだ。またなぜかアンナの母親とエレベーターで一緒になる女性もよく似ている。
特にアリシアはあたかもアンナのメッセンジャーのようで、彼女の「世界は美しい」という言葉が印象的。だから、「役目」を終えた途端、シドニーの目が元に戻って「美しい世界」が閉ざされるのは、可哀想。アリシアは「世界は美しい。死なないで、自殺しないで」とも言っているようなので。
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