Bripain

欧州が一斉利下げ 欧州中銀0.5%、英は異例の1.5%(日経) イングランド銀行は6日、政策金利を1.5%引き下げ年3.0%とした。
英中銀が英政府から金融政策運営の独立性を確保した1997年以来、0.5%を超える金利変更は初めてで、政策金利は1955年以来ほぼ半世紀ぶりの低水準となる。

イギリスのエコノミスト誌がJapainと日本を揶揄したのは今年2月のことだった。お返しにBripainという称号を与えよう。
イギリスをはじめ、欧州バブルが実はアメリカのサブプライムローンより酷い状態だったことは、
daiwasoken大和総研企業財務戦略部 柏崎重人:金融機関資産の増大から今般の金融危機を考えるを見ても歴然だ。イギリスの2007年末の銀行金融資産のバブルぷりたら、アメリカも真っ青だ。アメリカが3年間で2.8倍から4.4倍と57%増やしたのに対し、イギリスは4.2倍から8.1倍へと84%増やしていた。日本は5.3倍から5.3倍なので増減率0%だ。もっとも、柏崎氏の説明にあるように日本は絶対的水準ではまだ多く、90年代に大きく膨らませていた。
Japainと言われていた当時、日本の駄目さの象徴として取り上げられていたのは、
tainaitoushi日本への対内直接投資の低さだった。下のグラフは上のグラフと好一対で、何もイギリスが投資対象として魅力的な国で日本が魅力的でなかったということではなく、単に金利差の問題だったことが分かる。マネーは金利の低いところから高いところへ流れるというのは経済法則以前に中学か高校の理科の授業で習う浸透圧のような物理学的法則で、日本への対内直接投資が低くて当然だった訳だ。まさに諸悪の根源日銀超低金利の副作用なのだ。
こんなこと、よく言われたロンドンの地下鉄の初乗り料金が円換算で1000円以上、オーストラリアのタクシー運転手の年収が1500万円のような話を聞いていれば皮膚感覚でもおかしいと感じられる筈なのだけれど、屁理屈の言い訳だけが得意そうなbewaad氏とか、econ2009氏とか、いまだ協調利下げに固執している頓珍漢なEconomics Loversな人とか、理科の教科書でも読み直した方が良い人たちがいっぱいいるから困ったものだ。何で購買力平価で円は今も割高と言うのだろうか。
例のイギリスの投資ファンドTCIのJパワー株式取得問題だって結局、1株当たり3830円という相場(2895円)より約3割高いプレミアム価格で売却させてもらった(ロイター)。結局、金余りで最初は威勢が良かったけれど、Bripainになって危うくなった途端、ゴネ逃げしたわけだ。
けれど、自虐史観な経済屋さんが日本の主流らしいので、こういう論調は延々と続くのだろう。少しは田母神俊雄氏の爪の垢でも煎じて飲んだ方が良い。
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