自民党が日本語で亡びるとき

今回、麻生官邸では、漢字の読みという些細な出来事から同じような状況が発生するようになっている。ただ深刻なのは、麻生首相への敬意を失ってしまった3人の閣僚が、鳩山邦夫中川昭一与謝野馨という最側近の大臣たちだということだ。(週刊上杉隆:森・安倍・福田政権より早い麻生政権崩壊を示す3つの不吉な予兆)
漢字の読みの間違いは一度や二度なら些細だが、麻生太郎首相の場合、いずれも中学、高校レベルでも恥ずかしい間違い連発なのだから決して些細でない。
今まで明らかになっているものだけまとめると、(正しい読み方の五十音順)
請負⇒うけあい
有無⇒ゆうむ
思惑⇒しわく
怪我⇒かいが
参画⇒さんが
実体経済⇒じつぶつけいざい
焦眉⇒しゅうび
順風満帆⇒じゅんぷうまんぽ
詳細⇒ようさい
※所信⇒しょとく
措置⇒しょち
詰めて⇒つめめて
低迷⇒ていまい
破綻⇒はじょう
踏襲⇒ふしゅう
頻繁⇒はんざつ
前場⇒まえば
未曾有⇒みぞうゆう
※ロシア領⇒それんりょう
※はご愛嬌だろうけれど、言い間違いだけでなく、今にして思えば一連の失言、
「下々の皆さん」
「平民の皆様」
「ホッケの煮付け」
なども、実は漢字の意味が分からなかっただけで他意はなかったのかもしれない。
そうなると、池田信夫 blog:麻生政権の「学級崩壊」
問題は、それが頻繁に報道されるようになることだ。たとえば詳細を「ようさい」と読み間違えたのは9月30日の記者会見だったが、それが初めて報じられたのは11月上旬だ。
で済まされるとは思えない。これじゃ漢字の言い間違いは結果的に多く報道されるようになったということになるが、原因と結果が真逆だろう。麻生太郎首相は、言い間違い連発でクリティカルマスを超えたために一気に「阿呆太郎」という認識が広がったというのが普通の考え方だろう。もはや政治的力学の問題ではなく、事態はもっと深刻だ。言ってみれば、通常爆弾と核爆弾の違いぐらい違うのだ。だから、
〈ゾウの身体 ノミの心臓 サメの脳みそ〉
 当時、雑誌媒体などが好んで使ったのが、森首相を揶揄するこれらの言葉だ。言葉自体は他愛のないものだが、問題はこうした言葉の発生源である。
(週刊上杉隆)の場合とは、質的に異なっていて決して他愛のないものではない。麻生首相の政治的求心力が弱くなったという通常兵器の爆発ではなく、もっともっと基本的な総理大臣としてのインフラとしての教養が呆然とするほど欠落していたという核分裂による核爆弾の破裂であることだろう。一言で片付く。推して知るべし、なのだ。
だから問題は、「日本語が亡びるとき」のような英語との関わりではなく、総理大臣の脳内で既に日本語が亡びているということだろう。
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