天下りお笑いタレント化した高橋洋一氏

この金融政策が日本経済を救う(光文社新書)高橋洋一(著)出版社/著者からの内容紹介 2008年10月末。政府は早々と大型経済対策を固め、もはや日銀も逃げ切れず、政府筋から利下げの観測が出ていました。当然、政策金利を0.25%下げて0.25%にする、場合によってはゼロ金利政策までやるかもしれないとマーケットは予想し、株式市場は盛り上がりました。日経平均株価は、10月27日から30日にかけて7162円から9029円まで上昇したのです。ところが31日、日銀の利下げがわかるとともに8576円まで下がりました。市場は、利下げが0.25%ではなく0.2%だったことにあきれたのです。
もうこの時点で理屈が逆様、粗製濫造、読む価値なしなので、読まずに書断。
にもかかわらず、というか、案の定というか、
リーマンショック以降の状況を扱っているのと、かなり露骨に与謝野・白川失政を突いているので、露骨に言うと政府や日銀にすり寄っておきたいマスコミ系にとってはけっこう踏み絵的な本になってしまった。ただ、結論から言えば、高橋の主張の流れにならざるをえないのではないか。(極東ブログ)
となる。高橋洋一氏の説が正しいのではなく、間違っていたから結果的にそうなってしまっただけという経緯が完全にスルーされている。その傍証として、
昨日のヘリコプター・ベン全開で今朝の大手紙社説があたふたしている空気を読むと、今日明日の日銀金融政策決定会合でも、それなりの結果は出てくるだろう。たぶん、2.5%じゃなくて2%下げみたいな愉快なオマケもつくだろうけど。
なんて愉快に数字を間違えているということは、finalvent氏自身、今の日銀の政策金利の水準さえよく把握していないということだ。というか、間違えてしまうほどに金利が異常だったということだろう(その後訂正された)。確かにそんなに利下げできるほど日銀政策金利が高ければ、そもそもこんな金融危機自体起きていなかったろう。と言っても、金利水準すらまともに把握してなげな自称経済音痴さんに分かれと言っても分かってくれそうにないだろうけど。
金融危機の原因となった極端な主要国間の金利差拡大時に高橋氏ら上げ潮派は「日銀政策金利を顕微鏡で見なければ分からないほどほんの少し上げることすらけしからん」言っていたのだ。首領の中川秀直氏に至っては「向こうははやきこと風のごとし。こちらの金融当局は動かざること山のごとし。だから円高になる」(毎日)と言っている。「上げるな、上げるな」と言っていたのはどこの御仁だろう。上げるべきとき動かざること山のごとしだったのだから、もう利下げするにも動きようがなくなってます。
もはやこれらは、金融危機A級戦犯の居直りなのか本当におバカなのか今となっては分からない。そもそも高橋洋一氏がたった0.05%日銀が利下げを渋ったから白川失政だのと言うのはもはやお笑いの領域だろう。池田信夫blog:金融政策では日本は救えないでも指摘されているように、「100年に1度の金融危機」よりも2年前のわずかな利上げのほうが重大な影響を及ぼしたという主張は、我田引水といわざるをえない。
ということだから、高橋氏自身がお笑いタレント化したのかと思えてくる。政治家とタレントの垣根がなくなりつつあるけれど、今度は官僚の天下りお笑いタレント化というのは、月並みだけど世も末だ。
[追記]ところで、日銀は19日の金融政策決定会合で、政策金利を0.3%から0.1%に引き下げることを決めた。(日経)とのこと。ここまで来ると、利下げ余地はなくなったと思えるかもしれないが、お笑い利下げ余地ならまだまだある。次は0.075%、その次は0.05%、以下0.025%、0.01%・・・・・無限のお笑い利下げ余地が残されている。
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