塩野七生氏にとってオバマ氏は名誉白人相当らしい

文芸春秋1月号を読むと塩野七生日本人へ・雑種の時代」というエッセイに目がいく。考えてみれば、ジョーダンもワシントンもハミルトンも、タイガー・ウッズも。純血クロではなくて雑種のクロで、だから茶色である。彼らが美しいのは、混血の結果だからで、これはシロ同士でもシロとキイロの結果でも同じ結果になる。
バラック・オバマが白人と黒人の雑種であることについての考察のようなものなのだけれど、それにしても「彼らが美しいのは、混血の結果」というのは、ある意味凄過ぎる差別意識だ。
塩野氏曰く不平等と戦ってきた「純血」黒人は(オバマという雑種に)
油揚げをさらわれたという想いをいだいた人は、一人もいなかったのだろうか
という。何か白人>雑種>黒人という3段階差別感だ。何か日本人がかつての南アフリカで受けていた「名誉白人」のような差別意識を思わせる。
挙げられた例は、プロゴルファーのタイガー・ウッズ、プロ・バスケットボールのスーパースター、マイケル・ジョーダン、映画俳優デンゼル・ワシントン、F1レーサーのルイス・ハミルトン。だけど、このうちワシントンは両親とも黒人で差別と戦っていたし、ワシントン自身、スパイク・リーとタッグを組んで「マルコムX」に出演し、差別と戦っていた。塩野氏の文脈から外れた人物で、塩野氏の勘違いなのかも。マイケル・ジョーダンも白人との雑種だなんて初耳だ。どうせなら、白人の血が少し混じっていたモハメド・アリでも例に挙げておけば良かったのかもしれないが、アリは周知のよぷにブラック・パワーの旗手だったので挙げられない事情でもあったのかもしれない。
けれど、時代は恐らく塩野氏より進んでおり、血の割合などいちいち気にしている人なんてどんどん化石化しているように思える。
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