「ゼロ金利みんなで渡れば怖くない」の怖さ

ユーロ圏、一段の利下げ余地 OECDが報告書 原油価格の下落など物価上昇圧力の弱まりを受け、欧州中央銀行(ECB)が担う政策金利には一段の下げ余地が生じていると分析。各国政府には、経済成長への景気対策などの発動と財政規律のバランスをとるよう求めた。ECBは15日に定例理事会を開催し、政策金利について協議する。昨年10月から3カ月連続で利下げを実施しており、今回も引き下げに踏み切るかどうかが焦点になっている。
以前、FOMCビフォーアフタートレードと書いたけれど、FFレートがゼロ金利化した今、どっこい、まだECBビフォーアフタートレードは生きている。
バラック・オバマ米新大統領就任期待で株式市場も年末からオバマバブル状態だったけれど、欧州通貨の利下げ観測からあっさりはじけてしまった。その結果、円高、少しドル高、ユーロ安になって、日経平均大幅反落、終値415円安の8023円 一時8000円割れ(同)となったわけで、機械受注統計の大幅悪化(同)とかはそれほどインパクト与えたようには思えない。ECBのトルシエ総裁が今晩、言うこと言ってしまえば、必ず反動でユーロ・キャリートレードの巻き戻しが起きるだろうから円は再び90円台に回復すると思う。そうすると、また日経平均も反騰するだろう。こういうパターンは、欧州の金利が下げるところまで下げるまで続くだろう。
日本ではなぜかアメリカの金融破綻、消費不況ばかり注目されているけれど、欧州はアメリカ以上にバブりまくっていたので、ビフォーアフター・トレードはまだまだ続くことになりそう。本当の意味の「世界経済が静止する日」になるまでにはまだ時間がかかりそう。そこに至るまで世界金融バブルの清算は終わりそうにない。そうなると、次に何が起こるのか。
ゼロ金利みんなで渡れば怖くない
けれど、本当はこれ、恐ろしいことだと思う。世界金融が一時的にせよ拍動が弱まり、心肺停止状態になるか、あるいは逆に未曾有のスーパーバブルの契機になるかの、どっちかになるように感じられる。それはとりもなおさず、「世界経済は赤色巨星化するのか」というプロセスの始まりなのかもしれない。
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