シャッフル

shuffle公式サイト。原題:Premonition(虫の知らせ)。メナン・ヤポ監督、サンドラ・ブロック、ジュリアン・マクマホン、ニア・ロング、ケイト・ネリガン、アンバー・ヴァレッタピーター・ストーメア。「ブロークン」では全てがけたたましいガシャーーン!で始まったが、こっちは全てがけたたましいガシャーーン!で終わった。邦題の「シャッフル」はカードの切り混ぜ、映画ではジグソーパズルが出て来るのでバラバラにしたパズルという意味合いのようだ。
ジグソーパズルは象徴的に出て来るだけで、本当は時間の脈絡がバラバラになったリンダ(サンドラ・ブロック)の記憶のパズルの物語。バラバラを象徴するものとして「ブロークン」同様、ガラスが割れるシーンもある。
夫(ジュリアン・マクマホン)が死んだと突然警察官に告げられるというのは「悲しみが乾くまで」を彷彿させる。
そして、「ブロークン」と似ていて夫を失った自分と夫を失っていない自分の分身、この場合、どっちが分身でもいいのだけれど、自分が二人いることでは共通している。ただ、違うのは分身が分身を見るということがないだけ。交通事故のみならず他に鏡とかバスルームとか設定もかなり似通っている。
時間が前後してバラバラになっているので、どれが現実のリンダか夢のリンダかもばらされていて分からない。全く同じシーンが繰り返されているところもある。娘たちを学校に車で送り、学校に入るシーンは台詞まで一緒。さらに分からなくさせるのは夫が娘たちを送るシーンもあること。
ヒントのような言葉として「遅刻」という台詞が再三使われる。「学校に遅れる」「会議に遅れる」、そしてラストさえ一種の「遅刻」だろう。
普通に考えてラストで「ああ、そうか」と納得してしまうのだけれど、実はあのラストが現実である証拠ってあったろうか。あのラストだと警察官の訪問も現実じゃないことになる。そもそも、リンダが夫の危機を避けようと思ったのは分身からの情報があってのことだ。そうなると、また振り出しに戻ってシャッフルが繰り返されることになるのだけれど。
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