フェイク シティ ある男のルール

fakecity公式サイト。原題:STREET KINGS デヴィッド・エアー監督、キアヌ・リーヴス、フォレスト・ウィッテカー、ヒュー・ローリー、クリス・エヴァンス、コモン、ザ・ゲーム、マーサ・ヒガレダ。邦題の「フェイクシティ」=fake city(偽の都市、模造都市)というのは、主演のキアヌ・リーヴスが「マトリックス」のイメージが強いために、つい「マトリックス」的世界を連想させるための釣りではないだろうか。どちらかと言えば「フェイク・ハリー」という感じだ。
腐敗したロス市警が舞台。あまりにも人間関係入り組んでいて、ややこしさだけで持たそうという手法が目に付く。そのややこしさにいらついてラドロー(キアヌ・リーヴス)が撃ちまくってややこしさをほぐす、というのが「ルール」で、メインテーマだろう。ラドローが妻を失ってアル中になるというのは表向きの理由としか思えない。
その中で、なぜか一番格好良く見えたのはキアヌではなく、偽のフリーモント(クレ・シャフィード・スローン)と偽コーツ(コモン)の2人。実は麻薬売買のギャングを装った捜査官という設定だが、それなら一目でラドローとディスカント(クリス・エヴァンス)の正体分かっても良さそうなものだけれど。それはともかく、フリーモント役のクレ・シャフィード・スローンというのは現役のギャングらしく、前科もあるようだ。ギャングを内部から改革しようとしている社会運動家でもあるらしい。道理で迫力満点だ。相棒のコモンはラッパーだそうで、ノリが良いのも頷ける。最終的にはラドローに殺されるのだけれど、迫力、凄みでラドローを圧倒していた。
もう一つ。「ラストキング・オブ・スコットランド」のフォレスト・ウィッテカーが、なぜかここでも“ラストキング”だったというのは、偶然だろうか。lastって、「最もありそうにない、不相応な」という意味もある。そのラストもアミン大統領風なのだから。それゆえ、面倒だからやっちまえ、というのは分かる。
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