ザルから漏れた水の責任を追及する東京地検

videonews.com:理解に苦しむこの時期の小沢氏秘書の逮捕 元検事・郷原信郎氏インタビュー 「実際は西松建設がお金を出していることが分かっていても、政治団体から寄付を受けたのであれば、政治資金収支報告書には政治団体の名前を記載しても違反にはならない。政治団体がなんら実態の無いダミー団体で、しかも寄付を受け取った側がその事実を明確に把握していたことが立証されない限り、政治資金規正法違反とは言えないが、実態の無い政治団体はたくさんある。」郷原氏はそう語り、選挙を控えて政治的な影響の大きなこの時期に、あえて野党党首の公設秘書の逮捕にまで踏み切った検察の意図に疑問を呈した。(詳細はココ)
ところで、そもそも実態を裏付ける「政治活動」って何だろう。政治献金って政治活動だろう。
政治資金規正法第3条
1.政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対することを本来の目的とする団体
2.特定の公職の候補者を推薦し、支持し、又はこれに反対することを本来の目的とする団体
3.前2号に掲げるもののほか、次に掲げる活動をその、主たる活動として組織的かつ継続的に行う団体
イ 政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対すること。
ロ 特定の公職の候補者を推薦し、支持し、又はこれに反対すること。

政治団体がダミーかどうかって、献金の仲介活動を「特定の公職の候補者を推薦し、支持」と見なせば、全ての政治団体はダミーでないことになる。
残っているのは、
当該政治団体の目的、名称、主たる事務所の所在地及び主としてその活動を行う区域、当該政治団体の代表者、会計責任者及び会計責任者に事故があり又は会計責任者が欠けた場合にその職務を行うべき者それぞれ1人の氏名、住所、生年月日及び選任年月日
の届出くらいだろうか。代表者は西松建設のOBらしいので、会計責任者がいたかどうかくらいになる。でも、いないなんて報道見ないからいるんだろう。
結局、西松建設「不正献金」事件というのは、献金する側も献金受ける側も、司直もご本尊の政治資金規正法ザル法という暗黙知を共有したうえで空気を読む「平和共存」の均衡が崩れ、突然、東京地検が「ザルから漏れた水は法律違反」とKYなことを言い出したことにほかならない。そう考えると、「怒るというより笑っちゃう」というノリで言えば、「困惑というより滑稽」な感じがする。肝心のザルは問われていないのだから。
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