景気対策の効果判定は地球シミュレータ以上に難しい

図をみればわかるように、初めて「経済対策」が行なわれた翌年の1993年にはマイナス成長になり、小渕内閣で史上最大のバラマキが行なわれた1998年にもマイナス成長になった。翌年の景気対策でプラスに回復したが、2年後にはマイナスに戻ってしまった。景気対策と成長率には、ほとんど相関がないのだ。(池田信夫blog:90年代の日本の勝利?)より。
だけど、このバラマキ効果の因果関係ってグローバル化した経済になればなるほど測定不能と思われ、どっちにしても気休めの気がする。
普通に考えれば、本当にバラマキの効果を実証するには、科学実験のように対照群を設定して「バラマキした場合」「バラマキしなかった場合」の「二つの日本」を作らなければならない。そんなの、現実的に無理に決まっているから、「地球シミュレータ」のようなスパコンをフル稼働させてシミュレートするしかないのだけれど、仮にできたとしても、国内の景気対策だけシミュレートしても効果の有る無しは出ないだろう。日本だけの条件でなく、世界全体の経済をシミュレートしなければどうにもならないほど経済はグローバル化し、複雑化している。
そうなると、世界経済全体をシミュレートしなければならなくなり、ますます大変なことになるだろう。恐らく地球温暖化のシミュレート以上に難しいと思われる。株価の予測が不可能以上に不可能だろう。世界の金利から潜在成長率、資源配分とかありとあらゆるものを放り込んで、日本政府のバラマキの要素だけ変えても何か有意差が出るのかどうか。
仮にできた場合、現実に日本の経済を左右するのは、国内バラマキよりもアメリカや中国で景気対策してくれた効果の方がはるかにでかい結果が出ると思う。たまたま景気回復しても、実は中国様のおかげ、アメリカ様のおかげでした、日本の景気対策の効果は有意差なしで結局、効果不明でしたなんてことは大いに可能性があると思う。
ということは、麻生太郎首相が何をどう思おうが、地底人(注:リチャード・クー氏)がどう考えようが、どっちにせよ検証不能、効果の有る無しは結局のところ政治的文脈のネタとしてしか回収不能だからある意味気楽なもんだ。たまたま景気が少しでも良くなったという「証拠」を見つければ、「効果があった」と「勝利宣言」すればいいのだから。結局、景気対策救急救命センターじゃないが、応急処置として適切かどうかで判断をとどめる以外にはないのではないか。
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