人間自体が制御不能だから地球温暖化抑制は不可能という悲観論

地球温暖化抑制のためには地球を冷やすのが一番、オバマ大統領の科学技術顧問が提言(テクノバーン)

オバマ大統領の科学技術顧問となるジョン・ホールドレン(John Holdren)博士がAP通信のインタビューに応じて明らかにしたもので博士は、「地球温暖化を抑制するためのもっとも効果的手段は、地球工学(Geoengineering)などの手段を用いることにより地球環境そのものを改造することが最良の方策」とのアイディアをオバマ大統領に対して進言した模様だ。

 地球工学による地球冷却策としては、オゾン層の研究で1995年にノーベル化学賞を受賞したポール・クルッツェン(Paul Crutzen)博士が提唱した、地球の大気圏の上層部に硫黄を大量散布する方法などが挙げられるが、この方法は同時に大規模な地球環境の破壊につながるといった弊害も指摘されてきた。

ネタ自体はもう20年近く前に既にあった。ジャンボ機に硫黄を積んで、ばらまくってやつだ。そもそも、

地球温暖化対策としてはこれまで温室効果ガスの排出量を削減ばかりが議論に上ってきた

というが、実際には、それすらまともに議論されていない。「削減」というのは事実上、どれだけエネルギー効率を上げるかだけで、排出権取引だって基本そうだ。どの国も排出量の絶対総量を削減しようなどと提案していない。EUが2050年までに50%削減と言っても、見た目EU内で、という意味で、どこも地球全体で半減しようなどと提案していない。もししたらEUの域内50%削減すら不可能になる。
本気で50%削減するなら、原油も石炭も天然ガスも産出量を国際管理下に起き、毎年対前年比1%ずつ削減するように設定すればいい。そのうえで炭素本位制に移行すれば何とかなるかもしれないが、20年この方、一向に進歩しておらず、博士の言うように、

「こうした方法は最後の手段ではあるが、北極圏の氷の融解が予想以上のペースで進行するなど、地球温暖化のプロセスはある一定の閾値を超えた場合は、温室効果ガス排出量の抑制といった消極的策では止めることはでき状態に陥ることも十分に予測される事態となってきている。そうした状況に陥った場合に備えて地球工学による地球温暖化対策を真剣に検討すべき時にきている」

ということになる。つまるところ、地球環境そのものより、人間そのものが制御不能なのだから最後の手段を考えざるを得ないと博士は言っているように見える。
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