草木もなびく北欧型モデルの正体

「資本主義」と言う名のカルト

今現在国民の幸福度において最も成功しているのは北欧型の社会主義モデルだ。

とか、今年に入って、アメリカから北欧への宗旨替えがどんどん目立っている。
その典型は、

北欧型「転職安心」社会を〜地域の特色あふれる雇用の受け皿づくり(中谷 巌)

(参照)

中谷巌さんの場合は「転職安心」というより「転向安心」だろが。過ちを認めても謹慎するわけでもなく、逆に「転向」を売りにして商売できるのだから。この人の今現在言っていることも誤っている可能性も、過去の言論同様大いにある。
例えば、スウェーデンの失業率はCIA2007年推定で6.1%(IMF6.6%)で2002年の4.1%から右肩上がりで上昇している。(参照)
フィンランドは2007年で6.9%(6.6%)で、こちらは高止まり状態。(参照)
ノルウェイ(参照)の2.5%(同)とか、デンマーク(参照)の2.8%(3.1%)とか、確かに低い国もあるけれど、全体としてそれほど抜きん出た数字ではないし、何より、これらの数字はEUバブルがはじける、世界金融危機が襲う前のハッピーな時代の数字。もう一つの北欧の国で、今は国家破綻状態のアイスランド(参照)が最強の1%(3.2%)だったことを知れば、今はどんな悲惨なことになっているのか推して知るべしだろう。
そうすると、日本の直近の3月の失業率4.8%(参照)というのは全然北欧に引けを取っていないというか、事実上北欧に勝っている。
判で押した様に北欧は失業中も職業訓練サービスが提供されてスキルアップできるから安心、セーフティネットがあるから安心、って、じゃあ、とっくに失業率ゼロもしくは限りなくゼロになっているはずだろが。そうなっていないのは日本と違って経営者の解雇自由度も高く、労働力の流動性が高いから。
そもそもそんなことするには膨大な税金が必要。ということは、行き着く結論⇒最近の北欧キャンペーンの真のターゲットは高福祉高負担、つまりスポンサーは財務省で、実体は消費税アップ・キャンペーンなのだろう。
しかし、まあ、舶来モデル大好きという日本人の心理を利用して、その時々の都合によって色々なモデルが使われるものだ。一昔前は中立国(これ自体ノスタルジー感じる)スイスが理想の国だった。というか、昔々は、ナチス・ドイツソ連、中国すら理想の国扱いされていた時代もあったんだから、北欧に見習えなんてまだマシと思うしかない。
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