日本だけ新型インフルエンザ・パニックになっているというデマ

DIAMOND on line:週刊上杉隆:新型インフルエンザ騒動で冷静さを欠く日本人とメディアの異常

米国でマスク着用すると罹患者と見なされる
同じ米国テレビのニュース番組では、アジア系の住民ばかりがマスクを着用しているのを面白おかしく報じている。確かにニューヨークの街を歩いている市民で、白いマスクをしているのは日本人ばかりだ。奇異に映るのも無理はないかもしれない。米紙時代の友人からのメールを紹介しよう。
「新聞に日本でのインフルエンザ・パニックが紹介されている。通行人が全員マスクをしている写真が掲載されている。日本で広がっているインフルエンザはそんなに危険なのか。毒性の強い別の型が流行しているのか?」
 米国人がこう思うのも無理もない。米国では、インフルエンザに罹患した者がマスクを着用し、そうでない健康な者はほとんど着用しないのだという。

上杉さんの友人がアメリカのどこにお住まいかは知らないが、アメリカと言っても広いから。ちなみに、最近のニュー・ヨークで学校の副校長が死亡し、学校閉鎖が相次いでいる。
Swine flu panic in New York City heads into higher gear(DAILY NEWS:Wednesday, May 20th 2009, 2:57 AM)

Six more schools closed, including the private Horace Mann School in Riverdale, the Bronx, bringing the total shuttered to two dozen.
Attendance rates were down in many schools, both because of illness and nervous parents keeping their kids home.

リンクのサイトに掲載されている写真はマスクを着けた児童。罹患者じゃない。
ニューヨーク・タイムズのニューヨーク・ローカルサイトでも
At the Hospital, the Faces of Fear and Swine Flu

They all wanted one thing: to have their children checked for swine flu.

人々の反応の仕方って、日本とほとんど変わらない。NYの場合、死者が出たから騒いでいる、日本は死者も出てないのに騒いでいるからおかしい、なんて変なツッコミなしにしよう。NYでも日本人以外でも患者でもないのにマスク着けている人はネットで探せばいくらでも見つかる。得に発生当初の四月末ごろまではそうだった。日本の場合、国内感染がアメリカより遅かったからマスクが目立っているだけのことだろう。
face mask swine flu new york -japaneseでグーグル画像検索したら非日本人のマスク姿いっぱい出て来る。
少なくとも日本だけが特異な反応しているとは思えない。
マスクの売り上げだって、5/19のニューヨーク・ポストによれば、

The manager of Gracious Home, on Third Avenue near East 70th Street, said that this month alone, the housewares store has sold 202 face masks -- compared to "zero in February and zero in March."

2月、3月売り上げゼロだったのに、今月だけで202個売れたとのこと。売り切れにはなってないようだが4月末には売り切れ状態の店が続出していたようだ。(Fox61 Connecticut)↓

The 110 Pharmacy and Surgical Supplyin Melville ran out of the flu drug Tamiflu on Monday and by Wednesday afternoon had sold out of face masks.

要は、アメリカの方が感染蔓延が早かった分、売り切れが早く起きた、日本は遅れた分、売り切れ時期も遅くなったというのが実態だろう。人々の反応の仕方に時間差を除けばほとんど差があるとは思えない。
その原因は、日本に伝えられるアメリカの情報は主に“国際版”ニュースであり、“ローカル版”ニュースは省略されるためだろうか。一方、日本の全国紙は全国ニュースでありながら、ローカルニュースぽい。同じ全国紙でも、東京、大阪、九州では同じ記事でも扱いが全然違う。
唯一の明白な違いは、日本のジャーナリストはマスクさえも「日本はおかしい」と自虐史観ネタにしてしまう芸があるところだろうか。
Clickで救えるblogがある⇒人気blogランキングブログランキング・にほんブログ村へ