北朝鮮の核保有で中国は物言えなくなる

北朝鮮が核実験実施、今後想定されるシナリオ(ロイター)

2006年10月に続く2回目の核実験により、北朝鮮の国際的な孤立は一層深まることになる。

違うと思う。
2006年10月に続く2回目の核実験により、北朝鮮の国際的地位は一層高まることになる。
だろう。核保有して孤立した国なんて実は存在しないだろう。

北朝鮮と同国最大の支援国である中国との関係は悪化するとみられる。国連安保理常任理事国である中国は、安保理による対北制裁強化に拒否権を発動しないと考えられ、北朝鮮への国際的な制裁は一段と強化されるとみられる。

誰も指摘する気配もないのだけれど、北朝鮮の真の狙いは隣接する中国と対等の立場になることだと思う。関係悪化しても大丈夫なように核保有するのだ。

北朝鮮オバマ米政権に核兵器保有国として認めさせ、米朝間の直接交渉に引き込もうとするとみられる。

もう既にアメリカからの脅威は当分の間、ないも同然で、今更アメリカ相手に瀬戸際外交する必要もない。韓国の政権が敵対的になった以上、真に頼れる国は中国なのだからこそ、逆に中国の意のままにされては金王朝は持たない。
中国の北朝鮮に対する影響力に疑問符(RecordChina2009年5月11日)

環球時報によると、米ラジオ局ボイス・オブ・アメリカの中国版サイトは10日、「北朝鮮に対する中国の影響力に疑問符」と題した記事で、中国と北朝鮮の関係について、専門家の見解を紹介した。
記事によると、国際社会、特に6カ国協議においては、北朝鮮に対する影響力が最も大きい国は中国であると認識されている。それは中国が北朝鮮の同盟国であるとともに資源や食糧の最重要供給国だからと紹介する。
しかし、一部のアナリストは「両国の関係は必ずしも良好ではない」と指摘する。マサチューセッツ工科大学の核・安全専門家ジェームズ・ウォルシュ氏は「両国はずっと不安定な関係が続いている」とし、「北朝鮮は中国により接近したいと思っている反面、その巨大なパワーを恐れている」と解説する。
米国の有力シンクタンクニクソン・センター」の中国問題専門家は、「中国は北朝鮮に対し、持てるパワーをすべて行使したり、強制的な方法を採ることを望んでいない」とし、「もしそうすれば、両国の関係を破壊し、北朝鮮に対する影響力を失う。中国は確かに北朝鮮に対して巨大なパワーを持っているが、同時に行使できないという無力さを感じている」との見方を示す。

この記事は5月11日だけれど、当ブログでも先月、「ノドンは北京も上海も射程圏だよね」と書いたように、

あの日本に対し、硬軟織り交ぜて攻めてくる中国がなぜここまで北朝鮮にゴネられたまま手を焼いている風情なのかと言えば、そろそろ北朝鮮が「最大の脅威」になって、手をこまねいているうちに制御不能になったというしかない。
何せ、テポドンアメリカ用、ノドンは中国、日本用の外交カードなのだから。北朝鮮は米中日韓と4大ゴネ先を掌中に治めているようなのだ。ノドンは日本にとっての脅威という固定観念があるが、実は当然のことながら、向きを変えるだけで、北京にも上海にも落とせる。小型核搭載したら、もはや中国も強い態度に出られなくなったというわけだろう。

ということだ。たとえ中朝関係が悪化しても、核兵器リスクヘッジできるので、中国は制裁することもできなくなった。せいぜい北朝鮮を非難するポーズをするくらいが関の山だろう。六カ国協議でまんまと手玉に取られた。これからいくら米中日韓が団結しても、それぞれリスク背負わされるので結局何も出来ないだろう。
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