南極、グリーンランドの氷の溶解が加速化

NHK:南極の氷 年間1.5m溶出

イギリス国立の「南極研究所」の研究グループは、地球温暖化の影響を調べるため、NASAアメリカ航空宇宙局気象衛星南極大陸グリーンランドを写した画像を解析して氷の厚さを測定してきました。研究グループが去年までの6年間の調査結果としてまとめた報告書によりますと、南極大陸グリーンランドでは、大気や周辺の海水温度の上昇によって年々氷が溶け出しており、沿岸部では、厚さにして最大で1年に1.5メートルずつ氷が失われ、その範囲は数百キロに及んでいるということです。南極などの氷の厚さを測定する調査は世界でも初めてだということで、研究結果は23日付けのイギリスの科学雑誌「ネイチャー」の電子版に掲載されることになっています。

英文はこれ。
'Runaway’ melt on Antarctica, Greenland

In parts of Antarctica, the yearly rate of thinning from 2003 to 2007 is 50 percent higher than it was from 1995 to 2003.
These new measurements confirm what some of the more pessimistic scientists thought: The melting along the crucial edges of the two major ice sheets is accelerating and is in a self-feeding loop. The more the ice melts, the more water surrounds and eats away at the remaining ice.

20003年から2007年までの年間の薄氷化率は1995年から2003年の期間に比べて50%高くなっている。新しい方法による調査はより悲「¥観的な科学者の推測を裏付ける形になり、二代氷床では氷が解けることによって、更に周りの水が氷を溶かすという相乗採用のループに入った。

The key problem is not heat in the air, but the water near the edge of the ice sheets, Pritchard said. The water is not just warmer but its circulation is also adding to the melt.

核心的な問題は、気温の上昇というよりも氷床の端近くの水で、水温の上昇だけでなくその循環が溶解に拍車をかけるという。

このことは当ブログでも以前に「北極の氷が溶け南極の氷が溶けない幾何学的理由」で書いていたように、水の方が大気よりはるかに熱伝導率が高いことによる。北極よりも南極、グリーンランドの氷がなかなか解けなかったのはそのためだ。
実は今回の調査は以前からも指摘されていたことで当ブログでも2年前に「グリーンランド氷床は急速に溶けている」と書いていた。まあ、今回のニュースはかなり目に見える形で実証されたことになる。
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